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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第9回 函館スプリントS/素質馬フサイチホクトセイで高配当を狙う 

牡馬3冠、牝馬2冠、天皇賞春・秋、有馬記念が8大クラシックといわれたころからすると、年間20数レースもあるG1は乱売気味。重賞も毎週2レースでは、タイトル馬に威光などない。格上とか格下という概念は死語になったような気がする。

「競馬は格」というようなことを言い出したのは大橋巨泉だったと思う。
30年くらい前のことだ。
当時オープン馬と条件馬の間にはちょっとやそっとでは超えられない能力格差があり、昇級馬というのは馬券的には見送りが常識だったし、実際下克上などほとんどなかった。
競馬番組が中長距離を頂点として作られていて、スピードタイプは距離克服が、ステイヤーはスピードをつけることが課題であった。
この時代の格上馬というのは少なくとも2000メートル以上の距離克服能力のある馬を指し、出世しない馬はもっぱらマイル以下の距離を使った。
ダービー馬もスタートは1200メートルなど短距離で、克服距離を伸ばしていくことで出世するという仕組みだったのである。
だから強い馬というのは短距離から長距離までオールマイティで、オープン馬になってから1200メートル~3200メートルまで勝ったタケシバオーのような馬が太古の代表的な名馬であった。
ところが、約17~18年前に競馬番組が大改定されグレード制が導入されスプリント、マイル、ダートというような新分野にG1が登場、競走馬の能力向上のためというよりは重賞を増やして売上を伸ばすという目的であったが、各分野にスペシャリストが登場するようになる。
生産頭数が極端に変わったわけではないのにタイトルが増えたというたことは、初期には水増しオープン馬を多数輩出することになったが、一面では生産界(といっても社台だが)、オーナーの懐を潤したことはたしかで、長い目で見ると競走馬の質を向上させることになった。
10年くらい前からSSブーム、一昔前には考えられなかったほど多数の高額馬の売買が行われるようになったのである。
もちろん値段が高いから走るわけではないが、高いほうが走る可能性はある。
レベルの高いレースを戦ったキャリアが格という考え方なのだが、値段とか素質が格を上回ってしまうようなケースがこのところ実に多くなった。
スプリント、マイル、ハンディキャップ、牝馬限定、ダートなど基幹重賞ではないレースには格上も格下もない。
G2とかG3に関していうなら今や1000万下の条件馬でも射程距離という時代で、濫造された重賞とその勝ち馬について正味の価値がどの程度か判断することが重要だ。
G1だって同じ。
春のG1でも、ダービーやオークスとNHKマイルCとかヴィクトリアマイルCの価値はまるでちがう。
NHKマイルCを勝って以来20戦、オープン特別を使っても連対すらないウィンクリューガーのような馬は条件馬より格上とはいえないし、その程度の馬が勝ったレースの価値はなんぼのものなのか、整理整頓して考える必要がある。
「格より価格、格より素質」というのが天麩羅タイトル時代の判断基準だと思う。

今週の重賞は昔なら低レベルのオープン特別、条件馬でも格下など侮れない。

【函館スプリントステークス】
 7月2日 15時25分 函館11R 芝1200メートル

HakodateSprintS.gif

サマースプリントシリーズの第一弾。異なった五つの競馬場の芝の短距離重賞競走で、成績をポイント化して最終的にポイントを多く獲得した優勝馬に5000万円の報奨金をだすという夏枯れの出走馬確保対策で、馬券を全体で3億5千万もよけいに売れば原資は確保できるという試み。
三冠ボーナス一億円とかいうならともかく、オーナー、厩舎関係者の潤う仕組みは、このくらいせこくなると反感しか湧かない。
馬券売りたかったら、買う側のファンに報奨金出せ! と言いたくなる。
全五場参加で払い戻し額の一番多い人に報奨金を出すとか、購買額の一番多かった人にとか…目の色変えて三連単買う人が増えそうな気がするんだが。 
 
G1を6戦して桜花賞2着、高松宮杯3着というシーイズトウショウが戦績からすれば格上と思われる存在で、単勝1.9倍の1番人気。
前走牝馬にとって極量の57キロを背負って得手ではないと思われる道悪のCBC賞を快勝した。
昨年、一昨年の勝馬で今回は三連覇がかかる。
持ち時計の1分6秒7は最上位で、今回は56キロ、土曜日の1000万下の特別が1分9秒5だから、そこから類推するとたぶん1分8秒5くらいの決着だろうから、争覇圏内であることはまちがいない。
とはいってもここが33戦目になる6歳牝馬に上がり目を求めるのは酷だろう。
牝馬の同一重賞三連覇は出来すぎという感じだし、高松宮杯なんていうレースはせいぜいG2がいいとこだから過大評価はしたくない。

1600万下の条件馬だが2~3歳時は重賞入着級だった5歳外車のフサイチホクトセイにプラスアルファを感じる。
長期休養が2度あってキャリア14戦だが、1200メートルは1分7秒台を4回も記録しているスピード馬で、先行力がある。
長欠明けを叩いた変わり身を考えると、シーイズトウショウを破る可能性はいちばん高い。

デムーロ、武などを確保して人気先行だったシンボリグランは出遅れ癖がある。
暮れのCBC賞ではシーイズトウショウを破っているのだが、戦歴的にはやや劣る。
ただ大負けしているわけでもないので、スタートさえまともならそこそこには走る。
時計的には高松宮杯の1分8秒4がベストではいくらか足りない。
 
プリサイスマシーンは芝もダートも同じように走る。
ただその分時計不足というような印象がある。
5カ月半ぶりの高松宮記念で4着だが、相手が弱かっただけで1200メートルが向くかどうかは疑問。

能力高いはずのプレシャスカフェも復調気配にはない。

結論 潜在能力高いフサイチホクトセイを主軸に期待

馬単  フサイチホクトセイ=シーイズトウショウ(表26倍、裏14.9倍)

3連単 7点(2800円~35000円)

1着 5、6
2着 5、6、1
3着 6、1、13

【ラジオNIKKEI賞】
 7月2日 15時35分 福島11R 芝1800メートル

RadioNikkeiSho.gif

昔は残念ダービーとして親しまれた「ラジオたんぱ賞」だが、「ラジオNIKKEI賞」と名を変えハンディ戦になったのでまるで別のレースになってしまったような印象だ。
古馬混合戦ならともかく、能力もまだ定かでない3歳馬どうしのハンディ戦をこの時期にやる意味とはなんなのだろう。
推理の手がかりがもっとも少ない重賞だと思う。
 
トップハンディ57キロのエムエスワールドが米子Sに回ったので、56キロのトウショウシロッコが背負い頭になった。
白百合S3着、G3京成杯2着がこの馬のセールスポイントだが、重賞といっても京成杯は
勝ったジャリスコライト以外はほとんど1勝馬で評価しようのない実績だ。
小回り疑問の追込み馬で、主力というよりは消しの標的。

実績でいえば最右翼はダービーに出走したトップオブツヨシ。
フサイチジャンクの勝った若葉S、アドマイヤメインの勝った毎日杯ともに4着、プリンシパルS2着で、55キロは相手関係からすれば恵まれた。
中京2歳Sでメイショウサムソンの2着という星もある。
先行力あり小回り平坦向き、インパクトはないが軸としての安定度は高いほうだと思う。
ただ重は?

力つけてきているアサクサゼットキは前走から重もこなしそう。
取り口に幅が出たのは充実してきた証拠。

不祥事で日曜から騎乗停止になった江田照に替わって善臣が手綱を取るアマノトレンディーは重はOK、たんぱ杯はレース前放馬のアクシデントがあって6着だったがアーリントンCが3着、このメンバーなら通用する。

福島得意のリメインオブザサンは叩き3走目で変わり身があってもよい。

結論 馬場状態がわからないが、良でトップオブツヨシ、重でアマノトレンディーを狙う。

馬連  アマノトレンディー=アサクサゼットキ(39.7倍)
    アマノトレンディー=リメインオグザサン(131倍)
    アマノトレンディー=トップオブツヨシ(55倍)
    トップオブツヨシ=アサクサゼットキ(28.1倍)
    トップオブツヨシ=リメインオグザサン(91.7倍)
(オッズは土曜22時)

2006年07月01日 22:29| 個別ページ

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