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第10回 ヨーロッパの路地裏を歩こう その4 ローマ

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ローマに限らず、通い慣れた異国の街にはいつの間にか訪れたら必ず最初に行う“入場儀式”ができてしまうようだ。
私の場合、フィレンツェではミケランジェロの丘からベルヴェデーレ要塞に達する眺めのいいプロムナードの散歩であり、ヴェネツィアでは大運河を行く鈍行の水上バスの往復である。

ローマでの入場儀式はちょっとハードなため、「一日にして成らず」で2日がかりでこなすことも多い“下町散歩”だ。
起点はスペイン階段下に広がるブティック街の一つフラッティーナ通りを突き抜けたところにあるサン・ロレンツォ・イン・ルチナ広場である。
ここから、ボタン屋や日用雑貨店が並ぶカンポ・マルツィオ通りを南下してパンテオン前のロトンダ広場に出て、ナヴォナ広場に向かいその周辺の小路をさまよってから、ヴィットリオ・エマヌエレ大通りを渡って生鮮食品の市が立つカンポ・ディ・フィオーリ広場を訪れる。
そして、ファルネーゼ宮の前を通ってシスト橋を渡り食い倒れの町トラステヴェレに入るというコースだ。
立ち止まりもせずに歩き通したとしても優に一時間はかかるだろう。

カンポ・マルツィオ通りは、スペイン広場周辺の高級ブティック街とうって変わったローマっ子のための庶民的商店街で、そのコントラストが面白い。
パンテオン近くのコーヒー店タッツア・ドーロでコーヒーを立ち飲みした後、映画「ベン・ハー」に出てきたような戦車競技も開かれたというナヴォナ広場では大道芸や似顔絵描きを冷やかし、ベルリーニの傑作である「四大河の噴水」で涼む。

ナヴォナ広場の南端から西に走るゴヴェルノ・ヴェッキオ通りも大好きな小路だ。
ここには、骨董店や古着屋、個性的なブティック、カフェ・バーが軒を連ねており、何度訪れても飽きることがない。
食事時であれば、近くのキエザ・ヌオヴァ教会の脇にあるトラットリアDa Marioでキャヴィア入りパスタと魚介類と野菜のフリットを味わうのが常だ。


ヴィットリオ・エマヌエレ大通りを渡ったところにあるカンポ・ディ・フィオーリ広場はローマで唯一教会に面していない大広場だ。
そのせいか、広場を埋め尽くす露店の売り子と庶民のやり取りからは、ローマっ子の飾らない素顔とエネルギッシュな生活力を垣間見ることができる。

ミケランジェロも建設に関わったファルネーゼ宮の前を通ってシスト橋を渡ると、かつてテヴェレ川を遡って運ばれてきた魚を扱う魚河岸でもあったトラステヴェレだ。
ここには魚介料理を自慢とするリストランテが溢れている。

トラステヴェレ界隈は、暖かくなるとテラス席を設ける店が多いのも特徴だ。昔ながらの流しのギター弾きの姿も今ではこの地区でしか見かけることがない。

この地区には、Alberto Ciarlaのように刺身や寿司も出すヌオヴァ・クッチーナ系の店もあれば、頑固なまでに伝統ローマ料理を守るGaleassiのような店もある。
昔は、東京高田馬場にもタヴェルナという姉妹店を持っていたDa Cenciaによく立ち寄っていたが、シェフとオーナーが変わってしまった。
Da Cenciaで活躍していたシェフ渡辺氏は、現在、テルミニ駅から歩いて10分ほどにあるミシュランにも取り上げられた老舗Grappolo d'Oroで腕をふるっている。

さて、この散歩道をインターネットでヴァーチャル旅行してみてはいかがだろうか。
前に取り上げたGoogle Imageに通りや広場の名前を入れるだけでも夥しい画像や地図が出てくるが、2つのホテルやアパートメント紹介サイトがヴァーチャル旅行を手助けしてくれる。
FreeReservation.comの右フレームにある360°Rome Virtual Tourからは、14に切り分けられたローマの街角にある記念碑や広場、百数十ヵ所から360°のパノラマ画像を眺めて、ヴァーチャル散歩をすることができる。
ここで、取り上げたルート上のほとんどの通りや広場の画像を見つけることができるだろう。
last minute and special priceという破格値の宿の情報もトップページに並んでいる。

Roman Homesはアパートを探すのにも役立つサイトだが、トップページ右中段にあるRoman Quartersという地区一覧は、面白いほどここで紹介した散歩道と重なり合う。
地区ごとの町案内情報と画像も充実している。

2006年10月23日 14:25| 個別ページ

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