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100倍得する海外旅行 - 山口俊明

第11回 ヨーロッパの路地裏を歩こう その5 ヴェネチアのラグーン

VeniceGuidebook.jpg
水の上の都ヴェネチアは、迷路を彷徨い歩き、水上バス(Vaporetto)で霧の運河を往くだけでもその魅力を十分堪能することができる。
私が好きなヴェネチアの楽しみ方は、「その2」でも紹介したがJohn Kent氏が書いたイラスト・マップ・ガイド“John Kent's Venice”(伊・英・仏語版がある)を見ながら鈍行の水上バスに乗って大運河を何度も往復することだ。
美しい絵と短い解説がついた絵巻物のような本は、ちょうど鈍行のスピードに合わせて読むように作られているかのようだ。

この本をamazon.comで検索しててみると、古本しか売られておらず絶版になってしまったようだが、ヴェネチアの書店では今でもときおり見かけることがある。

ヴェネチア共和国の栄華の跡を偲ぶ一方、もうひとつのヴェネチアの顔であるひなびた漁村の面影を追ってみるのも“暮らすように旅したい”と願う人にはおすすめだ。
もう20年ほど前になるが東京のイタリア政府観光局でVenezia South Part of The Lagoonという色褪せたカラー写真がちりばめられたパンフレットをもらったことがある。
そこには、寂れた漁村の佇まいや漁から帰ってくる船、路地裏で日向ぼっこをする老人たちの写真とともに、有名なLido島の南に10kmの長さで伸びるPellestrina島が紹介されていた。

Pellestrina.jpgこの島は、世界遺産でもあるヴェネチアのラグーナ(潟)を守るため18世紀に細長い砂州の上に防波堤を築いてから漁村としての賑わいを見せるようになったという。

一目でその島に魅せられてしまったものの、ゆっくり島を見物しようとすれば本島からまる1日がかりの小旅行となるため、なかなか訪れる機会に恵まれなかったが、5年ほど経ってから念願の訪問が実現した。
島へは、サン・マルコ広場からLido島のS.M.Elisabetta船着き場に渡り、ヴェネチア交通事業連合体が運行するLinea 11のバスに乗り、バスがそのままフェリーに乗せられてPellestrina島へと渡り、島の中心部でもある南端近くのPellestrina地区まで30分ほど延々と走り続けるという行程だ。
待ち時間などもあって島の中心に着いたのはサン・マルコを出てから2時間半以上経っていた。

外国人が珍しいらしく、島の人々は皆親切だった。
「魚の美味しいレストランを教えて」と地元の人に尋ねると、わざわざボートにのせて送り届けてくれた。
海の上に張り出すレストランのテラス席で食事をしていると小舟が厨房に魚を売りに来ていた。
潮風に吹かれながら食べる安くて新鮮な魚貝料理と地元の白ワインは、たどり着くまでの苦労を忘れさせてくれた。

食後の散歩をしていると、島の好印象を決定づける光景に出会った。
狭い路地で島の女性たちが井戸端会議を開きながらせっせとヴェネチアン・レースを編んでいたのだ。
それも、実際に履ける赤ん坊の靴や立体感のある人形、小鳥など本島では見られないモチーフのものが多く、思わずそれを売ってくださいと声をかけてしまった。
すると、そのおかみさんの自宅に案内され、今までせっせと編みためた素晴らしい“作品”の数々を見せてもらうことができた。

さて、十数年ぶりにこの島のことを思い出して写真を探し出そうとしたが見つからなかった。
そこで、Google検索エンジンのImage検索機能を使って“Pellestrina”を検索してみたところ543枚の写真や地図、イラストで昔と変わらぬ姿を眺めることができた。

GoogleのImage検索は、世界のウェブ上にある4億数千万枚の画像を検索対象にしているという。貴方も一度、忘れがたい旅先の地名を検索してみてはいかがだろうか。

2006年10月31日 22:21| 個別ページ

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