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第25回 菊花賞/メイショウサムソン戴冠の確率は5分5分だ

秋の天皇賞が3歳に開放された‘87年以降、3歳牡馬の目標はかならずしも菊花賞ではなくなった。3歳限定の長距離レースよりも古馬混合の中距離戦を勝つ意義のほうが大きいという考え方が出てきたが、まだ新3冠を制した馬はいない。これに対して制度改革以降の3冠馬は‘94年のナリタブライアン、‘05年ディープインパクトの2頭。メイショウサムソンが史上7頭目の3冠に挑む。

ナリタブライアン、ディープインパクトはあっさりと3冠のタイトルを取ったが、選択肢がひとつしかなかった時代と比べて3冠馬の出現率が高くなったわけではない。
時期、距離、馬場の相違など課題が多い3冠が難事であることに変わりはないが、ナリタ、ディープは同世代にライバルはいなかった。
無事に使えさえすれば勝って当然という力関係で、古馬への挑戦が期待されていた。
古馬最高の栄誉が春秋の天皇賞という長距離レースだった時代は遠い昔で、いまは秋の天皇賞とJC、世界の趨勢もチャンピオンディスタンスは2000メートルから2400メートルという時代である。
3000メートルや3200メートルのG1は1200メートル同様もはや二線級のレベルの低い重賞でしかなくなった。
そんな時代だから3冠の価値などなきに等しくなっているのだが、JRAは3冠報奨金などで春の主役の菊花賞への出走を奨励するようなことを一方ではやっている。
真に強い馬にとって菊花賞はもはや寄り道にしかすぎない。

【菊花賞(GI)】
 10月22日 15時40分 京都 11R
サラ系3歳 オープン 牡・牝(指定)馬齢 3000m 芝・右 外

Kikkasho.gif

主役メイショウサムソンは父オペラハウスから持久力を、母方ダンシングブレーヴからスピードを継いだ馬で、距離も問題なくいとも簡単に勝ちそうな雰囲気がある。
トライアルの神戸新聞杯は、陣営にとって勝っても勝たなくともいい競馬だった。
やや太目に見えたつくりから判断すると8分5厘くらいの状態、再々にわたる斜行は万全の仕上げではなかったのと、陣営の思惑とちがって、なにがなんでも勝ちたいと考えた石橋騎手のあせりから。
皐月賞、ダービーをふりかえるとその馬体は他馬と比べて大学生と高校生くらいのちがいが感じられ、ディープインパクトなどよりは威圧感があった。そのときの印象だけを取り出すと、まず負けそうにないのだが、この馬に勝たれたんではおもしろくもおかしくもない。
連は外しそうにないが、負けるとすればどういうときなのか。

ダービーでメイショウとは勝負あったアドマイヤメインは、神戸新聞杯で先手を取らなかった。行く気も見せなかったのは、勝つ気がなかったとしか思えない。
やや発汗も目立ち、状態ひといきに見えただけに、無理をさせなかったのかもしれない。今度は間違いなく逃げるだろう。
問題はどういうペースで逃げるか。
ダービーは善臣だったせいもありスローの逃げで、石橋は追走しやすかったし、眼中にはこの馬だけでうしろの馬をまったく気にしてなかった。
これがハイペースで一列棒状の縦長の展開になった場合に、どんな競馬になるのか。
豊に逃げられるのが怖い石橋としては、早めの仕掛けにならざるをえない。
たぶんそのときはアドマイヤはつかまえてグシャグシャにするだろうが、差し馬にチャンスを与えるというレースになりかねない。
アドマイヤというより豊を気にしながら、ドリームパスポートにも注意を払わなければならないメイショウ石橋の立場はそう楽ではない。
切れる脚はないから早めに主導権をとって逃げ込みを策するのだろうが、一拍早いと食われるおそれがある。

ドリームパスポートは春とは別馬になっている。
皐月賞→ダービー→神戸新聞杯と馬体の印象はそう変わらないが、落ち着きを増したパドックからは気性面での成長を感じた。
父フジキセキということで3000メートルを懸念されているが、牝系にはサンクタス、ディクタスといった長距離系の名も見える。
ステイヤーではないかもしれないが、府中2400がOKで、淀3000がダメということはなかろう。
スローで内寄りが伸びる馬場だったダービーで、外を差してきたレース内容は悪くはなかった。
メイショウから10馬身差、ハイペースなら15馬身差くらいの位置を楽に追走できれば差し切るだけの力はある。
メイショウとは3勝3敗と五分の星、人気ほどには差がないと考えるべきだろう。直線フラットな淀の3000メートルでかならずしもライスシャワー的な資質はいらない。

賞金の関係でいやいやこちらに回ったような印象のマルカシェンクだが、古馬一線級と戦ったのはこの馬だけ。
骨折から復帰して以来一度として完調で競馬はしていない。

フサイチジャンクは、確勝を期したと思われるセントライト記念では落馬事故の影響も受けてよもやの6着。
不利がなかったとしても、あの位置から争覇圏にきたかどうかは疑問である。
ただ皐月賞といい、ダービーといい、前走といい、位置どりが不審。
もっと前で競馬できるはずの馬である。

結論 牝馬の秋華賞と同様に上位馬の入れ替りはあっても春の力関係に変わりはない

馬単:ドリームパスポート=メイショウサムソン(9.9倍、6.9倍)

三連複:ドリームパスポート・メイショウサムソン・マルカシェンク(10.3倍)
   :ドリームパスポート・メイショウサムソン・フサイチジャンク(22倍)

オッズは日曜午前4時現在。

2006年10月22日 04:26| 個別ページ

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