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第26回 天皇賞・秋/紆余曲折はあったけれど黙々と走るコスモバルクに勲章を!

日本シリーズは大方の予想を裏切って北海道の日本ハムファイターズが優勝した。ホッカイドウ競馬所属のコスモバルクにも運気が巡ってきたような気がする。思い起こせば2年前の日本ダービーは無謀と知りつつコスモバルクに夢を託した。世界一閉鎖的なJRA競馬の制度上の欠陥を暴いてほしかったからである。

そんな不純な動機が罷り通るほど競馬は甘くはない。
もちろんバルクは凡馬ではないが、キングカメハメハ(現在種牡馬)、ハーツクライが相手ではなす術はなかった。
もしこのときにバルクがダービー馬になったとしても、JRAの現行制度ではバルクはJRAのG1に出走することはできない。
カク地馬(地方競馬所属馬)はJRAの定めたトライアルをクリアーしなければならないのである。(ファン投票による有馬記念とか推薦出走可能なJCなど例外はあるが)
実際バルクは、今春の天皇賞に出走したかったが、指定トライアルの日経賞で8着と破れたために国外遠征を選ぶしかなかった。
今回使えるのは前走のオールカマーで権利取りができたからである。
ことほどかようにJRAのよそ者(地方馬、外国馬)に対するバリアーは高い。
領域侵犯するな…というような制度を設けて免許を与えたJRA調教師を保護して特定関係者の権益を守っている。
これが内厩制度といわれ、競馬のスポーツ化を阻んでいるといってよい。
だからバルクがJRA競馬に自由に出走しようとするならマル地馬(地方競馬に出走したことのあるJRA所属馬)となるしかない。
しかしオーナーの岡田繁幸氏はそうした方法をとらなかった。
バルクはカク地馬で表向きはホッカイドウ競馬田部厩舎所属馬だけれども、実質は岡田氏所有の育成場で調教をされている岡田オーナー厩舎馬で、岡田氏には内厩制度を改革しようという志というか、もくろみがあったのである。
そうした人間の思惑をよそにバルクは黙々と走った。
国内G1こそ勝てなかったが、バルクの活躍で内厩制度の矛盾は露呈した。

ここに至るまでに紆余曲折はあったけれど、いまのバルクはかかり癖のあったかつてのバルクではない。
距離、相手関係、調子、なにをとっても今回ほど条件の整ったことはない。
千載一遇のチャンスである。

【天皇賞(秋)(GI)】
 10月29日 15時40分 東京 11R
サラ系3歳以上 オープン (国際)牡・牝(指定) 定量2000m 芝・左

Tennosho_autumn.gif

一昨年は13番人気のダンスインザムードが2着、昨年は14番人気のヘヴンリーロマンスが1着と波乱を演出したのは牝馬だった。
今年はスイープトウショウ、ダンスインザムードが主役扱いされている。
しかし秋天が2000メートルになった84年以降で勝った牝馬はヘヴンリーロマンスを除いては97年のエアグルーヴだけである。
牝馬が挑むだけでもきついレースで5歳世代牝馬のワンツーでもあれば大事件、経験則からは買いづらいがともに争覇圏内の能力はある。

京都大賞典のスイープトウショウは、昨年のエリザベス女王杯以来11ヵ月ぶりの登板、狙いはもちろん秋天→エリザベス女王杯だったろうが、復帰戦を毎日王冠にするか京都大賞典にするか迷っていたフシがある。
前残りのわりに勝ち時計がレコードにコンマ1と速かった毎日王冠を使っていたら掲示板があったかどうかはわからない。
評価不能の超緩ペースの京都大賞典勝ちが買いかぶられすぎてはいないか。
昨年は毎日王冠(6着)経由で、天皇賞(5着)は32秒8という決め脚を使ったが届かなかった。
たしかにゼンノロブロイ、ハーツクライなどが出ていた昨年のほうがメンバーは強力だが、安田記念、宝塚記念→秋と順調に使えた昨年に比べて、骨折で春を棒にふった今年のほうがいいとは思えない。

それに比べると毎日王冠2着のダンスインザムードは今年5走して2勝2着2回と順調、かつての気難しさを見せなくなった。
このレースは2着、3着と好成績を残している。
毎日王冠は安田記念比で22キロ増、太いという印象はなかったが、お釣りのある仕上げだっただけにダイワメジャーとクビ差の2着は評価できる内容だった。
直線ダイワメジャーに寄られローエングリンと接触するというアクシデントがなければ勝っていたかもしれない。
3歳時の評価はスイープトウショウよりはずっと高かった馬で、近況からはこちらのほうが上位に評価できる。

ダイワメジャーは、毎日王冠では逃げ馬の番手から正攻法の競馬で押し切った。
当初マイルCSを予定していたが、実績のなかった府中コースでの勝ちに意を強くしての方向転換。
今年の安田記念ころからかなり状態が目立っていた馬で、決め手のないぶんマイルより1800~2200メートルくらいの中距離戦が向く。
前半1000メートルを58秒8という平均よりちょっと速めのペースを追いかけて主導権を奪いダンスインザムードがきたらゴール前差し返す脚を見せたのがその証拠。
逃げ馬不在だし、被されたくないなら毎日王冠より早目に動くかもしれない。
目標になったとしても粘る力はある。
以上3頭がコスモバルクの敵。

コスモバルクはオールカマーではじめて抑える競馬が成功した。
インの狭いところをこじ開けバランスオブゲームにハナ差まで迫った。
岡田氏の執念が2年がかりで実ったといえる。
3歳時には皐月賞、JCを先行して2着するくらい能力は高かったのだが、そうしたレースぶりが気に入らない岡田氏が毎度のように抑える指示を出した。
これがまったくうまくいかず、騎手を替えたりマイル戦を使ったりするがスランプが続いた。
復調のキッカケとなったのはシンガポールの国際G1。
天皇賞に出走資格がなかったからの遠征だからなにが幸いするかわからない。
これが1年8カ月ぶりの勝ちだった。
その後帰国検疫のゴタゴタで宝塚記念は8着だったが、62キロの札幌日経賞、オールカマーと連続2着して覇気はもどりつつある。
スローで折り合いがついた前走はかかり癖のあるこの馬にとって大きな進歩、スローになりがちな秋天だけにこの変身は大きい。

秋天の最近10年の勝ち馬と2着馬の共通項はG1馬、またはG1連対馬。昨年のヘヴンリーロマンスと事故レースだった98年のオフサイドトラップ以外に例外はない。該当馬は上述馬以外ではアサクサデンエン、インティライミ、ハットトリックの3頭。人気の一角アドマイヤムーンはここでふるいにかかってしまう。
差しに転じて味がでてきたローエングリンも同じ立場なのだが、毎日王冠でこの馬を連軸にした身として未練が残る。
G1連対馬ではないけれど、G1 1番人気(2度)だったという実績で…なんとか例外馬になれないものか。

結論 ハーツクライがいるならともかく同世代馬ならバルクが倒す

馬単:8=4(48倍、38倍)
  :8=14(38倍、44倍)
  :8=7(29倍、24倍)
  :8-5(210倍)
:8-1(110倍)
  :8-9(96倍)

3連複フォーメーション(15通り。2200円~80600円)
  :8軸で相手1、4、5、7、9、14。

オッズは土曜23時現在。

2006年10月29日 00:56| 個別ページ

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