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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第28回 エリザベス女王杯/無敗カワカミプリンセスが最強伝説への序章を開く

女王スイープトウショウをのぞいてはすべて秋華賞と府中牝特からの臨戦、能力の比較はしやすい。
牝馬2冠で5戦全勝の3歳カワカミプリンセスに主役の期待。地味な血統の馬だが、秋華賞はディープインパクトを見るかのようであった。
あるいは…競馬の歴史を書き換える名牝かも知れない。

このところの重賞は波乱の連続である。
点数を絞るために出走馬をレース・データという篩にかけたりしようものなら、網の目から砂がこぼれるがごとく穴馬が逃げていく。
一見合理性があるかのごときデータ推理だが、そんなものを引っ張り出したときに限って10年に一度とか20年に一度といった変事が起こる。
これまで軽ハンディ馬の天下で、トップハンディ馬が鴨葱だったアルゼンチン共和国杯は、ハンディ頭で58キロのアイポッパーが2着、2番目に重い57.5キロのトウショウナイトが1着だった。
53キロ以下の軽量馬が毎年のように連対して荒れるレースなのだが、1=2番人気の決着とは…嘲笑われているようなもの。
その前週の天皇賞は、ここ21年間で2頭しかいないG1未連対馬の連対。
スイフトカレントが22年間で3頭目の例外馬となった。
配当のあるなしではなく、データに逆張りしなければならないような馬が活躍しているのが、最近の競馬なのである。
予想屋はレースの分析に都合のいいデータを引っ張るが、騎手とか調教師などはそんなこと知っちゃいない。
わかっているとしても、データなどに消されてたまるかという立場で頑張る。

エリザベス女王杯のデータは3歳馬不利。
この10年で秋華賞と連勝した馬は02年のファインモーション1頭だけ、どころか3歳馬で勝ったのファインモーションと03年のアドマイヤグルーヴの2頭しかいない。
2着馬にまで範囲を広げても、アドマイヤグルーヴに破れた牝馬3冠のスティルインラブと01年のローズパドだけだから、10年間20頭の連対馬中3歳馬は4頭しかいない。そうしたデータを木端微塵にしそうなのがカワカミプリンセスを筆頭とした3歳勢、今年の3歳馬はそうとうに強い。

【エリザベス女王杯(GⅠ)】
11月12日 15時40分 京都 11R
サラ3歳上オープン (国際)牝(指定) 定量 2200m 芝・右 外

QueenElizabeth.gif

3歳馬と古馬はともに中3週のローテションで、スイープトウショウの中1週をのぞけば有利不利はない。
しかし、7頭いる府中牝馬S経由組でわずかにチャンスがあるとすれば状態最高で勝ちはぐったディラデラノビアくらいしか思いつかない。
それとて今の4歳世代の3番手だった馬でせいぜいエアメサイアと好勝負という力、化け物かもしれないカワカミプリンセスや女王スイープトウショウと互角以上に渡り合えるとは…思えません。

オークス、秋華賞を勝ったカワカミプリンセスが古馬と初めて対戦する。
タイムで馬の優劣をいいたくはないが、オークス2分26秒2は次週のダービーより1.7秒速いし、秋華賞1分58秒2は、昨年のエアメサイアをコンマ9、一昨年のスイープトウショウをコンマ2しのいでいる。
これはたしかな能力の裏付けといってよいが、それよりなにより秋華賞で2000メートルの内回りなら完全に勝ちパターンだったアサヒライジングを捕まえたド迫力には圧倒されました。
牝馬戦であんなレースはこの何十年か記憶にない。
テスコガビーの桜花賞以来の衝撃でした。
もし負けるとすればどういう場面か。
逃げて勝ったこともあるように展開不問と思うが、本田がアサヒライジングを倒せば勝つと思って乗るのか、スイープを待って仕掛けるか?
そのあたりの駆け引きの機微でアサヒかスイープのどちらかが恵まれるというようなことがあるかどうかだが、重箱の隅をつつくような懸念にしかすぎないような気がします。

アサヒライジングも負けて強しだったんですけれどね。
相手が悪かったとしか言いようがない。
アメリカンオークスで追い込む競馬をしているが、決め手が格段に鋭いとは思えないので、やはり前で主導権を取るしか手はないと思う。
外回りということで善臣騎手がどこで仕掛けるか。
逃げる度胸はないだろうし、あまりカンのいい人ではないのが気がかりです。
ただし大きく崩れることはない。
一度使った上積みもあるし、距離も大丈夫でしょう。

3歳54キロ組で3冠レースすべて1番人気だったのがアドマイヤキッス。
トライアル走るし、豊人気が加乗されているので欺かれがちなのだが、能力相応には走っているという印象です。
距離はギリギリ、カワカミ、スイープあたりをマークするか、思い切った待機策か。
馬体の印象からすると秋華賞以上はなさそうです。

フサイチパンドラは気性難を見せなくなり、春よりまじめに走るようになったがいまひとつパンチがない。
距離延長は体型から判断するかぎりではよく、外回りに変わるのも悪くない。
前走以上走ってもおかしくないと思います。

問題はスイープトウショウの取捨。
11カ月ぶりの京都大賞典を勝ち、天皇賞は1番人気だったがマイナス12キロの体重減、細化した風には見えなかったが昨年の秋と比較すると精彩のない感じだった。
それでも5着という結果は昨年と同じ。
まったく人気のなかった昨年の安田記念などの状態がまるで記憶にないので、見た目よりも走ったという言い方もしづらい。
カワカミプリンセスとの2択にすると、天井見せない3歳カワカミに魅力があるのと、スイープの天皇賞から中1週はいかにもつらい。
気性の難しさなども相変わらずで、スイープ消し…に傾いているのですが、昨年本命に推した未練もある。
うーん、2キロ差か。

ディラデアノピアは3着<くらいかな。
サンレイジャスパーは枯れてしまった感じだったし、ヤマニンシュクルはヴィクトリアCも前走もいい状態には思えなかった。

結論 カワカミプリンセス戴冠の可能性は高いが、こだわり続けたアサヒライジングで逆転も一考

馬単: 16=1(13.5、29.7)
    16-15(26.9)
    16-8(9.9)
    
3連単フォーメーション(24通り。3600円~11万8000円)
1着 16、1
2着 1、8、15、16
3着 1、3、8、11、15 

土曜午後1時現在

2006年11月11日 13:02| 個別ページ

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