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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第32回 朝日杯FS/来春を賑わすであろうオースミダイドウが不動の主役

朝日杯の勝ち馬がダービー馬…なんてことが15年くらい前までちょくちょくあった。ナリタブライアン、ミホノブルボン、アイネスフウジン、サクラチヨノオー、メリーナイス等々。その後フジキセキ、バブルガムフェロー、グラスワンダーなど出走できればチャンスのある馬もいたが、ここ8年ばかりダービーとはおよそ無縁の競馬になった。

かつての朝日杯はクラシックを占う上では絶対に見逃せない一戦だった。
ところが2001年にレース名称を朝日杯3歳Sから朝日杯FSにしてから、フサイチリシャール、マイネルレコルト、コスモサンビーム、エイシンチャンプ、アドマイヤドン、アドマイヤドンを除いてはいずれ劣らぬ早熟馬ばかり、クラシックシーズンには売り切れた馬ばかりである。
底力のある馬のデビュー時期が遅くなったことや、賞金は安くとも阪神のラジオたんぱ杯2歳S(今年からラジオNIKKEI杯2歳S)がクラシックに直結するという思考パターンが広がったためだろう。
顔ぶれを見るとマイネルが4頭も出走している今年もそういう傾向は変わらない。
クラシック主役級かもしれないフサイチホウオー(東スポ杯2歳S勝ち)は、結局ラジオNIKKEI杯2歳Sに回ることになった。
強欲オーナーは朝日杯FSに使いたかったらしい…しかし、今年は完成度ウリの馬ばかりではない。

【朝日フューチュリティS(GI)】
 12月10日 15時25分 中山 11R
サラ系2歳 オープン (混合)牡・牝(指定) 馬齢 1600m 芝・右 外

AsahiFuturity.gif

1番人気はデイリー杯2歳Sを勝ったオースミダイドウ。
6月の京都デビュー馬で目下3連勝中、天井は見せていない。
新馬と野路菊賞は逃げ切り勝ちだが、弱い相手をスローで振り切っただけで数字的な裏付けはない。
デイリー杯はスローにもかかわらず中団に控えたのは将来を意識してのことだが、道中首をあげたり、直線でも前が開かなかったりでスムーズではなかった。
とはいうもののゴール前では手綱を抑える余裕。
大飛びで器用さはあまり感じられないので、ペースが速くなりがちな小回り多頭数競馬は逃げても控えても苦しむかもしれないが、スケールの大きさと勝負根性は一枚も二枚も上、唯一将来性を感じさせてくれる。
ただ上滑りするような重馬場なら割り引いたほうがよい。

ローレルゲレイロは函館2歳S(2着)からデイリー杯に参戦した。
1200メートル→マイルが嫌われたせいか人気はなかったが、好位の内ラチぞいからインをついて粘った。
小回りコースならオースミダイドウに先着していたかもしれない。
キングヘイロー×テンビーという血筋が地味なせいか相変わらず人気はない。

ドリームジャーニーは東スポ杯2歳Sの3着馬、フサイチホウオーを物差しにすると浮かび上がってくる。
出遅れてBSはかかりっぱなしという蛯正らしいひどい内容の競馬だったが、直線は内からしっかり伸びた。
父親のステイゴールド同様420キロ前後の小ぶりな馬でカシャカシャしているが、馬体のバランスはよい。
回転の速いピッチ走法は中山のマイル向き、現実に9月このコースでマイルの芙蓉Sを楽勝している。
嘘か本当か知らないが、このヘボ騎手にオースミダイドウ陣営(武豊不在でペリエになったが)から声がかかって断ったという噂もある。
そんなこんなで穴人気のようだが…

藤沢フライングアップルの東スポ杯2歳S2着は、好スタートから下げて、直線でフサイチホウオーをいったんとらえたが、フサイチに馬体を併せに行ったがために相手の闘争心に火をつけた。
日本で走ったのはファンタスティックライト(JC)くらいというラーイ産駒でパドックは目立たないが見ため以上には走る。
東スポ杯のパドックでよく見えたのは、来年の秋にはOPを走っているであろうヴェルトマイスターくらいで、1~2着馬だってそれほど光っていたわけではない。
フライングアップルなどは眼中にはなかった。
ゴール前、3頭の中を割ったフサイチホウオーの根性と、ムチャクチャな競馬の割に帳尻あわせたドリームジャーニーは評価するが、東スポ杯2歳Sのレースレベル自体は高くはないと思う。

マイネルレーニアは京王杯2歳Sの勝ち馬。
新潟2歳Sは馬場の良い外ラチ沿いの大混雑する中を逃げて、ゴールドアグリに巧く中を割られたが、ペースを落しすぎたのと、コースロスで負けたような内容だった。
京王杯2歳Sは、それを裏書するかのように好位から抜け出しゴールドアグリには先着、これで1400メートル3勝だが、中山マイル向きの器用さはある。
ただし切れもせずバテもせずという印象で高速対応力があるかどうか。

新潟チャンピオンのゴールドアグリは先週のウオッカと同じタニノギムレット産駒、父親そっくりのマイラー体型のチンコロ馬で、クラシック級の大物という感じはしない。
新馬、新潟2歳Sと連勝したがどちらも超スローで上がりだけの競馬だった。
京王杯も後方待機だったが、馬場が渋っていたせいか伸びがなかった。
新潟で33秒台の末脚を使った馬だが、この馬が勝ち負けするためには展開の助けが必要かと思う。

アドマイヤヘッドは阪神JF2着のスピード馬アストンマーチャンと同じアドマイヤコジーン産駒だがタイプは違って、こちらの方が距離には融通性がありそうだ。
札幌2歳Sはもって行かれた感じで逃げたイクスキューズを内ラチ沿いの好位追走から捕えたところをナムラマースに差されたが、2戦目というキャリアからすれば好走で、勝ちに等しいといってよい内容だった。
京王杯はスタート遅れ、致命的ではなかったが岩田は開き直って後方待機策をとり大外からの競馬でこの馬の持ち味を生かせなかった。

マイネルシーガルは蚊トンボ状態のエイシンイチモンジに苦戦したわりには人気になっている。
たしかに不利があって絶望的な位置からの競馬だったが相手は軽かった。

結論 オースミダイドウがメンバー中唯一とも思えるクラシック候補生、よほど馬場が悪くならないかぎり取りこぼしはなさそうだ。

馬単:11=14(33.7倍)
  :11=4(13.2倍)
  :11=9(13.5倍)
  :11=3(11.9倍)

3連複:11固定→3.4.9.14(6点、18.9~66.8倍)

(土曜20時現在)

2006年12月09日 20:50| 個別ページ

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