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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第34回 有馬記念/ディープを消す最初にして最後のチャンス到来

ディープインパクトはなにゆえに有馬記念を使うのだろうか。種牡馬としてのシンジケートはとっくに決まっているし、3歳三冠プラス春天、宝塚、JCとタイトルも十分。国外G1に臨むならともかく、有馬などあってもなくてもいいタイトルなのではないか。それをあえて使うのは1億8千万円の賞金ほしさとしかいいようがない。  

引退を宣言してからまさか2度使うとは思ってもみなかった。
もはや勝とうが負けようが51億円の種牡馬価値は変わるものではない。
最初から2戦する予定だったかどうかは不明だが、一方の雄だったハーツクライはのど鳴りで引退、外国馬は不出走なら、ディープ陣営にとっては勝負づけの済んだ見下ろしのメンバー、落ちている1億8千万円を拾おうかという気持ちなのだろうな。
おかげさまで非常におもしろい有馬記念になったと思っている。
出走意思を表明した段階ではJRAの出走要請などがあったのではとも考えたが、凱旋門賞の薬物騒動後にディープ陣営を「日本競馬の汚点」とまでこきおろした側がJRAであって、手の平反して頭など下げるわけはない。
高橋理事長のいう「汚点」とはいったいなんだったのか。
事件はすでに一応の形で決着し風化しつつあるが、真相を知り得る立場のJRAが事実を隠しているのだから、真相はいまだに藪の中。
最近聞こえてきた話は、ディープの馬房にはイブラトロビウムが飛散したという寝藁ではなくウッドチップが敷かれていたということである。
つまり池江調教師の会見内容は、だれか(おそらくJRA)の作文だったようである。
なんのために管轄外の事件をJRAが糊塗しようとしたのかはわからないが、薬物が投与されたことだけは間違いないわけで、「汚点」というのはその管理体制を指しての言葉だったことは想像がつく。
ディープ遠征に帯同したのは獣医師含めて助手、厩務員の3名、これが万全の体制だったとは言い難い。
海外遠征にしては手薄というか国内レースの延長線上という程度の考え方である。
人を派遣すればそれだけ金がかかる。
ムダ金はビタ一文使いたくない、とオーナーが考えたならば・・・
ちなみに8月に渡仏した池江調教師、武豊騎手の渡航費は自前だったと聞く。
ディープのオーナーは本業もさりながら、もっとも競馬世界での成功者といってよい。
しかし金銭的には度を越してシビアという評判である。
ディープは何を言われようが国内レース中心に使ってきた。
凱旋門賞に遠征するなら宝塚記念などは完全な寄り道である。
簡単に言えば高賞金優先主義。
競馬がそういうゲームである以上納得するしかないのだが、本気で世界一になろうなどという志はオーナーサイドにはなかったようだ。
そのような姿勢が薬物事件の誘因となったともいえる。

【有馬記念(GI)】
 12月24日 15時25分 中山 9R
 サラ系3歳以上 オープン (混合)(指定) 定量 2500m 芝・右

arimakinen.gif

種牡馬入りモードというより凱旋門賞からメイチの競馬が続いているディープインパクトを信じるか信じないか。
敗れた競馬をベストレースなどといっては失礼かもしれないが、弱敵相手の3歳三冠レースや春季G1よりレイルリンクやプライドと死闘を演じたディープはたしかに強かった。初の海外遠征、経験したことのない力を要する馬場を59.5キロ背負って先行し最後は力尽きたものの、ハリケーンラン、シロッコなどには先着した走り(失格だったが)が再現できるなら、ほぼ勝負付けのついているメンバーに負けることはなかろうと思う。
しかしディープは引退宣言後にJCを使った。
デビュー時から16キロ減、生涯最低体重の436キロは、見るからに後のないギリギリの状態だった。
背水の仕上げだったのか、回復に手間取ったのかはわからないが、勝っても負けてもおそらくこれがラストランだろうと思ったほど。
これまで直線で目一杯追われたのは凱旋門賞とJC、楽勝ではなかった。
JCは自らハミを取っていくような感じはなく、BSあたりからおっつけ気味の追走。タラレバはこの世界では禁句だが、強力先行ハーツクライがのど鳴りでなければ…ウィジャボードがディープの前マークでなく先団にいたら…ディーぷが勝ったかどうかわからない危ない競馬だった。
ちなみに凱旋門賞上位馬のその後は、1着レイルリンクは種牡馬、2着のプライドはラストランの香港Cを勝ったが、繰り上がり3着のハリケーンランはチャンピオンS3着、BCターフ6着、消耗戦に耐えて好調子を維持するのはきわめて難しい。
時期的にも燃焼しきった馬と不完全燃焼だった馬の差がなくなるころ、ディープが消えるという妄想というか…期待が大きく膨らみ始めている。

対抗格のダイワメジャーもマイルCSで燃え尽きたかもしれない馬である。
千八の毎日王冠、二千の天皇賞・秋を勝って3連勝、いずれも着差のわりには強い内容で、中距離馬資質を備えているのでコーナー6回の二千五百は問題なかろう。
ただ香港マイルと有馬と比べた場合、どちらが勝機ありかといえば断然香港マイルのはず、なのに見向きもしなかったというあたりが、使える状態ではなかったのではないかという疑念も生む。少なくとも秋3戦はピークの状態だったといえるが、今回がまだあるのか、もうないのかの崖っぷちだ。

勝てないということを不完全燃焼というならば3歳ドリームパスポートはその最たるものだろう。
菊花賞は競馬に勝って勝負に負けた。
JCはこれまで見せたことのない先行策で抜け出したもののディープに2馬身離された。ただ初の古馬一線級との対戦でもあって着差ほどの能力差は感じない。
3歳ではドリームパスポートより能力下のアドマイヤムーンが、香港Cで凱旋門賞2着のプライドに短首差2着だったということからすれば、ディープと同等でも不思議はない。デビュー以来毎度手替わりという珍しい馬だが、それでいて3着以下のない堅実派、先日日本記録を更新したばかりの内田博幸とはいちばん手が合いそうな感じがする。

春までは3歳の雄だったメイショウサムソンも秋は不完全燃焼。
神戸新聞杯で降着もどきの競馬をしたのがケチのつき始めで、その後もまっすぐ走ったためしはない。
まっすぐ走れないのは石橋がタコなのか、毎度の太め残りが原因かわからないが、なぜか出るたびに牛状態だったと思う。
ドリームパスポートとの春の力関係からすれば、もう一度見直す価値はある。

メルボルンC勝ちのデルタブルースは二千五百よりも距離があったほうがいいタイプなのだろうが、出遅れて3着と好走した一昨年のJCを思い起こすと争覇圏内と考えてよい。その後国内ではステイヤーズSを勝っただけだが、そのころは7分程度の状態にしかなかった。
ハンディ戦の国際G1の結果をどう評価するかだが、完全に復調しているならその先行力は侮れないところがある。

その他ではスイープトウショウ、ポップロック、コスモバルクなどが掲示板候補。

結論 ディープインパクトを消す最初にして最後のチャンス。中心はドリームパスポート。

馬連:3=5(34.5倍)
   3=8(48.2倍)
   2=3(75.8倍)
   3=7(93.3倍)
   3=6(77倍)
   1=3(72.7倍)

3連複:3中心→5、8、2、7、6、1、4(21通り、770円~58000円)

土曜午後2時現在

2006年12月23日 14:13| 個別ページ

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