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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第49回 皐月賞/安藤勝己ゆえにフサイチホウオーを信頼

桜花賞は社台F生産馬のダイワスカーレットが日高産の大本命ウオッカに勝った。安藤勝己の手綱さばきも見事だったが、ポストSSの時代になっても社台の牙城は揺るぎそうにない。皐月賞は18頭中8頭が社台関連で、人気を分けるフサイチホウオー、アドマイヤオーラともにノーザンF産、安藤勝己騎乗で1番枠に入った無敗のフサイチホウオーに注目したい。

生産界の力関係は成績上位の騎手、調教師を取り込んだ社台系がますます1党独裁の様相を深めていてるが、騎手・調教師に関しては明らかな下克上傾向が出てきている。
帝王武豊がパッとしない。
例年ならいまごろはぶっちぎりのトップだったが、成績一覧を見ていただければわかるように、トップの安藤勝己からは17勝差をつけられている。
数字からいっても166回の騎乗で47勝して勝率0.283、連対率0.446の安藤勝己に対して、179回騎乗で30勝、勝率0.168、連対率0.363とかなりの差がある。
内容を精査したわけではないが、どちらが人気上位の馬に乗っているかといえば断然武豊だから安藤勝己のほうが馬券メリットは大きい。
たしかに桜花賞などは単勝人気では武豊のアストンマーチャンが安藤勝己のダイワスカーレットより上だったのだから、馬の能力からいったらダイワが上でアストンマーチャンは武豊人気でしかなかったのだが、たとえばフェブラリーS、勝ったのは安藤勝己騎乗の3番人気馬サンライズバッカスで、武豊の1番人気シーキングザダイヤは9着、一般レースでもこのようなことがしばしば起こる。
武豊が下手くそになったわけでなく、もともと安藤勝己、岩田康誠のほうが上だったのだが、武豊を中心に回ってきた競馬世界の長年の慣習と人間関係が武豊の騎乗馬を支え、地方上がりのジョッキーはそのおこぼれ頂戴といったところだったから、武豊断然はやもえなかった。
ところが、そういう中で実績を築いてきた安藤勝己がようやくJRA排他社会の中で人間関係が出来て、信頼感が高くなってきて武豊と同等の馬が回ってきはじめたというのが今年の結果に出ていると思う。
安藤勝己と比べると、JRA騎手としてキャリアの浅い岩田はまだ使いっぱしりのような乗せられ方で、質のいい馬はせいぜい武豊のピンチヒッターか、奪われてしまう立場。
騎乗数は多いがノーチャンスの馬も多い。
ウデでいけば海外G1初挑戦で勝ってしまうような才能は武豊以上、あと1~2年で主力になるだろう。
いずれにしても今年武豊がリーディングジョッキーを奪取するのは容易ではない。
騎手開放が実現すれば、おそらく数年で外人Jと安藤勝己、岩田康誠の時代になる。
これは覚えておいて損はない。
調教師世界にも新たなうねりが出ているがこれについては稿を改める。
ご参考までに今年のトップテンの成績(4月8日現在)

1 安藤勝己 47 27 15 77 166 0.283 0.446
2 岩田康誠 45 41 47 152 285 0.158 0.302
3 横山典弘 36 38 24 124 222 0.162 0.333
4 田中勝春 34 15 19 152 220 0.155 0.223
5 武豊 30 35 17 97 179 0.168 0.363
6 蛯名正義 30 20 21 164 235 0.128 0.213
7 後藤浩輝 27 33 21 152 233 0.116 0.258
8 中舘英二 27 21 18 176 242 0.112 0.198
9 四位洋文 26 12 19 130 187 0.139 0.203
10 吉田隼人 22 23 19 192 256 0.086 0.176

【皐月賞】
2007年 4月15日(日) 中山11R 発走 15:40
サラ系3歳/牡・牝○指/オープン/定量/2000/芝(右回り)

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ファンまで巻き添えにする降着・失格という悪しき制度があるので、皐月賞の馬券は買いづらい。
胴元の裁定が公正ならば我慢のしようもあるが、♪♪サイケツいろいろ…で、フサイチホウオー、アドマイヤオーラとも限りなくクロに近い前歴がある。
フサイチは東スポ杯2歳SとラジオNIKKEI杯2歳S、アドマイヤはシンザン記念、弥生賞、ことにラジオNIKKEI杯2歳Sと弥生賞は微罪ではない。
そんな2頭が人気の中心というのだからイヤになる。さりとてアクシデントを想定するわけにもいかないし…

無敗のフサイチホウオーは、背ったれの父ジャングルポケットとちがって重戦車のような体型のせいか、これまで4戦とも余裕残しの仕上げに見えた。
それにしては毎回着差以上に強い内容で危な気はない。
ゴール寸前は手綱が動いていなかった。
ちょっと見だと安藤勝己が控えたような感じだが、一頭になるとソラを使って叩いても動かないタイプかも知れない。
共同通信杯で抜け出した瞬間視界外のダイレクトキャッチあたりに迫られたのはそのためとも思える。
ただ混戦模様のこのレースでライバルが近くにいれば、噛み付いても抜かせないような気性の激しさがある。
それが斜行につながるようなところはあるが、まっすぐ走りさえすれば最有力。
安藤勝己だから推すわけではないが、安藤だからこそ紙一重で凌ぎきっている。
弥生賞で大きな不利を受けたドリームジャーニーを尺度にすると弥生賞組には負けないと思う。
持ったまま楽勝した相手に敗れたウオッカみたいなこともあるので絶対視はしないが、器はそうとう大きく見える。
スタート、折り合いは悪くない馬なので1番枠は悪くない。

アドマイヤオーラは桜花賞馬のダイワスカーレットと1勝1敗、この馬が弥生賞を勝ったことがダイワを桜花賞で買う材料だったが、桜花賞馬にシンザン記念で勝ったことにはさほど意味がない。
レースではゴール直前内にもたれて、ダイワが追うのを諦めるような場面があった。負けはしなかっただろうが、着差はもっと少なかったはずである。
弥生賞は速い時計の決着だったが、鉄砲玉が何頭かいて流れに乗りやすかった。
そして直線は外に切れて内に切れ込んだココナッツパンチとともにドリームパスポートの進路を塞ぎ、さらに外のココナッツパンチに体当たり、まともな競馬なら2、3着とは入れ替わってもおかしくはなかった。
速さに対応出来る馬ということは認めるが、致命的な不利を受けたドリームパスポートと、キャリア1戦のココナッツパンチが上位に来ている競馬に勝ったからといってどれほどの意味があるんだろうか。
騎座のやや高い武豊でこの馬の斜行癖が矯正できるのだろうか。

朝日杯FSを勝ったドリームジャーニーはデビュー以来5走して後方からの競馬に徹しているが、出遅れ癖があるというわけではない。
蛯正がソロッと出して後方で折り合いつけるようにしているだけ。ウデのない騎手が小細工しようとするから、東スポ杯2歳SのようにBSでかかって折り合いを欠き、内をつかざるを得ないようなことが起こる。
3勝はすべて外を回したものだが、実は馬込みは苦にしない。
弥生賞はアドマイヤ・マークで中を割ろうとしたのがアダになった。
鞍上には信頼感がないので勝ちまではイメージしづらいが、嵌れば突っ込んでくる力はある。

わからないのはココナッツパンチ、2月11日のデビュー馬で弥生賞が2戦目で盲点だったためまるで印象が薄い。マイルの新馬で勝った時の上がりは33秒4と出色だったが、スローペースの競馬だった。
気楽に乗れた弥生賞はともかく、この大外枠では…

伏兵は関東のトライアルを使わなかった馬。
最大の惑星と思っていたヴィクトリーは勝春に乗り替わって17番枠。デビュー2戦目のラジオNIKKEI杯2歳Sで気難しさを見せながらフサイチホウオーにクビ差の2着だったのだから能力は高い。

きさらぎ賞勝ちのアサクサキングスは、ホワイトマズル産駒で地味な印象だが底を見せていない。
唯一の敗戦だったラジオNIKKEI杯2歳Sは、フサイチホウオーの斜行で大きな不利があった。
まともなら悪くとも2着争いは演じていたはずである。

ナムラマースは勝って下さいといわんばかりの弱メン毎日杯を勝った。崩れないタイプだが藤岡には荷が重いか。

ローレルゲレイロは本田→藤田。マイルまでの経験しかないが、3着以下もない。折り合いのよい馬なので、距離は懸念するほどの材料ではない。


馬連 :①フサイチホウオー=⑥ドリームジャーニー(20.1倍)
   :①フサイチホウオー=⑫アサクサキングス(39.2倍)
   :①フサイチホウオー=⑰ヴィクトリー(39.7倍)
   :①フサイチホウオー=②ローレルゲレイロ(56.8倍)
馬単 :①フサイチホウオー=⑮アドマイヤオーラ(12.9倍)

3連複①中心⑥⑫⑰②⑮⑧(15通り、最高38610円)

オッズは土曜9時現在。点数買いたくない方は後ろから切ってください。

2007年04月14日 09:18| 個別ページ

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