ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一
第50回 フローラS/新星ベッラレイアの矢のような追い込みに期待
オークスのトライアルレースで3着までに優先出走権、ダイワスカーレット、ウオッカを脅かすかもしれないベッラレイアのレースぶりが注目される。前評判通りここをあっさり通過するようなら、本番での期待度は高くなる。
猿も木から落ちる。
そんな感じがした皐月賞だった。
ゴール過ぎた瞬間、前の2頭を抜き去ったフサイチホウオーは、後方に位置したアンカツの騎乗ミス。
1番人気の武豊・アドマイヤオーラを気にしたのかも知れないが、1番枠なのにわざわざ下げた。
1、2番人気が後方に位置したら、逃げたヴィクトリーと番手のサンツェッペリンは恵まれる。
スローペースで逃げ切ったわけではないが、主力が好位から競馬したら結果はガラリとちがっていただろう。
ラジオNIKKEI杯2歳でクビ差だったヴィクトリーを、勝春だから甘く見て、豊アドマイヤオーラよりも下に見たような乗り方だった。
しかもヴィクトリーもサンツェッペリンもラチ沿いを走ったのに、フサイチホウオーはわざわざ下げて後方から5~6番目、あげく外に出した。
インの3~5番手くらいを追走すればフサイチは勝っていたと思う。
そもそもアドマイヤとヴィクトリーは同馬主で豊が主戦騎手だから、どうしても豊の乗る馬が人気になる。
昨年のダービーでも逃げて先着したのは善臣に替わったアドマイヤメインで、豊のアドマイヤムーンは8着だった。
近藤オーナーの意図した作戦だったかも知れない。
ヴィクトリーは、豊→岩田→勝春だからいかにも盲点になる。
作戦だとしたら、全員豊を気にして勝春ノーマーク、アンカツまでがまんまとひっかかったのだから大成功ってことになる。
そのあたりまでは勘ぐっていたのだが、サンツエッペリンが紛れ込むとは…1=17の馬連39倍で許してほしかった。
それにしてもゴールすぎた瞬間、アタマまでつん抜けたフサイチホウオーの力は抜けている。
人気を背負ってこけることの多い豊に対して、アンカツがいかに信頼できる騎手なのかというデータを引っ張り出したとたんに、裏切ってくれるのだから皮肉だが、いまだに豊に対する意識だけは過剰なんだろうな。
今週おそらく1~2番人気の主役イクスキューズの藤沢和雄調教師も、豊同様に人気でドロンするケースがここ2年くらい極端に多くなった。
それでも長きに亘ってトップ調教師として君臨してきた藤沢ブランドは支持されている。ひとつには在厩馬を平均すると1億円くらいという素材がずらりと揃っている。
他厩舎から、「あれだけの馬がいれば勝って当たり前」といわれるくらい良血馬が多い。昨年6億円のセレクトセール最高額で落札されたトゥザビクトリーの2006(牝)も藤沢厩舎といわれる。
牝馬は5千万円でも高馬といわれる世界なんだから6億円というのは途方もない。
それだけ購買力のある馬主を取り揃えているということである。
もちろん開業当初から金満厩舎だったわけではなく、当初は地方馬をトレードで入厩させるほど苦労したが、何年かしてその欧州留学の経験を生かして頭角を表すと、押しも押されもせぬトップの座に長きに渡って君臨した。
しかしゼンノロブロイ、シンボリクリスエスあたりをピークに成績は下降気味、良血馬はうようよいるが、仕上がらなかったり下級条件に低迷したり、いったい何があったのだろうという低迷が続く。
表面的にはペリエ、デザーモなど外人のトップを使わなくなったことも理由のひとつとして挙げられるが、そればかりではない。
現場を支えてきた岡部騎手の休養、引退、番頭格だった調教助手の調教師への転身、厩務員の引き抜きなど内部でいろいろあったとも聞く。
不成績に業を煮やした藤沢調教師は、最近厩舎スタッフの若返りを図ったというが、その成果が出るとしても1~2年あと。
ともかく一般的な厩舎に比べると3~4倍の値段の素質馬を抱えているわけだからトップで当たり前、、いま調教師の経営手腕と現場の調教技術が問われているのである。
それだけの馬が揃っているのだから人気は相変わらず絶大で、先週まで86頭出走して、その4割くらいが1番人気、2~3番人気合わせると、全出走馬の8割くらいが上位人気にもかかわらず、連対して人気に応えた馬はわずか20頭。
「正直、人気になり過ぎだろうと思うことはよくある。ウチの厩舎の買い時なんてそうはないんじゃないか」と話す厩舎スタッフもいるほどで、馬券を買う側のコストパフォーマンスは悪い。
たとえリーディングトップになったとしても儲けさせてくれない厩舎ということでいえば武豊と同列である。
ちなみに4月16日現在の調教師全国リーディング。右が勝率と連対率である。
1 松山康久 15 10 8 51 84 0.179 0.298
2 奥平雅士 13 7 7 50 77 0.169 0.260
3 橋口弘次郎 12 9 10 75 106 0.113 0.198
4 角居勝彦 12 8 7 41 68 0.176 0.294
5 加藤征弘 12 7 10 53 82 0.146 0.232
6 音無秀孝 11 11 8 59 89 0.124 0.247
7 杉浦宏昭 11 11 5 67 94 0.117 0.234
8 松田博資 11 9 6 39 65 0.169 0.308
9 二ノ宮敬宇 11 9 5 58 83 0.133 0.241
10 藤原英昭 10 15 6 35 66 0.152 0.379
11 萩原清 10 13 10 39 72 0.139 0.319
12 大久保龍志 10 10 8 58 86 0.116 0.233
13 中竹和也 10 10 3 78 101 0.099 0.198
14 藤沢和雄 10 9 10 57 86 0.116 0.221
15 池江泰寿 10 5 10 42 67 0.149 0.224
16 加用正 10 5 5 65 85 0.118 0.176
17 岡田稲男 10 3 7 81 101 0.099 0.129
18 松田国英 9 12 4 36 61 0.148 0.344
19 山内研二 9 11 5 78 103 0.087 0.194
20 友道康夫 9 10 15 34 68 0.132 0.279
【サンスポ賞フローラステークス】
2007年 4月22日(日) 東京11R 発走 15:35
サラ系3歳/○混 牝○指/オープン/馬齢/2000/芝(左回り)

藤沢イクスキューズか、新星ベッラレイアかというのがこのレースのポイントとなる。
ベッラレイアは新種牡馬ナリタトップロード産駒。
トップロードは一昨年11月に亡くなっているので希少種といえる。
そういえば、昨年5月に道営競馬で衝撃的なデビューをしたインパーフェクトもトップロード産駒、インパーフェクトはその後メタメタな使われ方をして霞んでしまったが、ナリタトップロードは数少ない産駒(正確には知らないが20~30頭)からOP馬を2頭出したのだから立派なものだ。
ナリタトップロードの父はサッカーボーイだが、自身は菊花賞を勝ったマラソンランナー。血統は牝系の影響もあるのでいいかげんなことは言えないが、ステイヤー資質は祖父のディクタスから継いだものなのだろう。
サッカーボーイは、有馬記念でオグリキャップの3着(スーパークリークの降着で繰り上がり)だから、マイラーと言い切ることも出来ないが、どちらかといえば傑出したスピードの持ち主だった。
ベッラレイアの鋭い切れ味はナリタトップロードというよりは祖父のサッカーボーイ譲りのような気がする。
ゲート難なんていうところもサッカーボーイ譲り。
とすると距離が課題になるかも知れない。
2戦目のすみれS(OP)でそこそこだったわけだから、イクスキューズ以外にさほど問題になる相手はいないのだけれども、いかに直線の長い東京コースとはいえ、最後方からの競馬は寒い。
開催替わりの馬場で先行馬に35秒そこそこで上がられると、33秒台の脚を使っても届かないことも起こりうる。
いかに東京コースといえども過信はしたくない。
藤沢イクスキューズは桜花賞は最後方からの競馬で、メンバー最速の33秒5で5着。
熱発明けだったことを考えるとよく走っている。
先行したダイワスカーレットが33秒6だから届くわけもないのだが、かかり癖のある馬ゆえに進境と見ることも出来る。
ベッラレイアの力を測る物差し馬だが、巧く立ち回れば勝ちもある。
早熟タイプだが実績最右翼、ボストンハーバー産駒で距離が課題、この後はオークスでなくNHKマイルCに向かう模様。
ベッラレイアより売れるなら黙って消しだが、人気次第で。
ホクレレのフラワーCは、イクスキューズの回避、ベッラレイアの除外でメンバーが落ちたことに助けられ2着を確保したが、桜花賞惨敗のショウナンタレントに完敗だった。
ほかではキャリアは浅いがアグネスタキオン産駒のランペイア、ミンティエアー、パッションレッドあたりが入着級か。
結論 ベッラレイアに勝ってほしいが、実績は藤沢イクスキューズが最右翼。人気は倍以上ちがう。
馬単:10-2
:2-10
馬連:10-11
2-11
3-10
2-3
6-10
2-6
3連単フォーメーション(32通り)
1着 10、2
2着 10、2、11、3、6、8
3着 10、2、11、3、6、8
【アンタレスステークス】
2007年 4月22日(日) 京都11R 発走 15:45
サラ系4歳上/○国際○指/オープン/別定/1800/ダート右回り

ダート中距離戦は別定でもハンディでも難しさは変わりない。コース適性というか、馬場適性の差で、同じメンバーでもやるたびに着順が入れ替わる。
キクノアローを買いたかったのだが交流競走の名古屋大賞典のような競馬が挟まると難しい。
別定戦で56キロのアルドラゴンに58キロであっさり負けた。
斤量差とも言い切れない。
小回り、力の要る馬場への適性とかいろいろ考えられるが、マーチSではなしに、その3日後の名古屋大賞典を使ったのだから、レース間隔が詰まっていたあたりが問題だったかも知れない。
賞金でいえばマーチSが900万円高かったし、マーチSのハンディは57.5キロだった。しかも名古屋大賞典にはブルーコンコルドがいる。
にもかかわらず名古屋を目指したということはローテーションへの懸念だったような気がする。
昨年10月500万条件を勝ち上がりその後5戦3勝2着2回とパーフェクトな成績だが、ここにきて押せ押せで来ている。
今回もそう楽ではない臨戦だ。
さて、そのマーチSだが、直前予想で「含水量がどの程度かわからないが脚抜きはよさそうな馬場、ビッググラス、クーリンガーともに力馬で本質的にこういう馬場は好まない。ハンディ戦だし…渋化避けられずと見て前走プラス24キロだったクワイエットデイはどうか。たぶん太めだったので逃げたが、本来は差し馬で軽い馬場なら実績最右翼。状態だけはまちがいなくいいビッググラスを相手とするが…」と書いた。
クワイエットデイは最後方からインを突いて抜け出し単勝1910円、馬連は4頭目にあげたトーセンブライトが相手で15680円、3点買わないで悔しい思いをした競馬だった。
こういう馬をいまさら買う気もない。
仁川S、マーチSと連勝したので人気にはなるが、仁川Sは前半63秒8の超スローで逃げたものだし、マーチSは同じ1800メートル59秒8というハイペースを最後方から差した。
2戦とも恵まれた内容の競馬だった
狙えるかどうかは別にして、冒頭に出したクーリンガーはマーチSでは展開が向かなかった。
ダイオライト記念でキクノアローの2着、暮れの東京大賞典でブルーコンコルドの2着したようにまだまだ衰えがなく、酷使に耐えられる。
砂の重い地方競馬場のほうが圧倒的に良績があるが、このレースは一昨年勝っているゲンのいいレース、走っても人気にはならないタイプで穴馬としての魅力は常時ある。
今回は0.5キロ減。
トーセンブライトは昨年の武蔵野S以来にしてはよく走った。
好きな厩舎でないので、馬券を買うときどうしても後回しになるので前走大魚を逃した。力的にはやや足らずで恵まれという面があったので、積極的には買いたくない。
メイショウトウコンは人気薄だったが、平安SでフェブラリーS勝ちのサンライズバッカスを下している。
左回りより右回りで走る馬で、大穴ではないが、狙っておもしろい馬といったらこのあたりになりそう。
ワイルドワンダーは、前走のコーラルSを1番人気で快勝。BT×SSだから距離が伸びても問題はなさそうだがベストは7Fである。
結論 キクノアローかメイショウトウコンの2択
馬単:4-10
4-6
10-4
10-6
3連単フォーメーション(24通り)
1着 4、10
2着 4、10、6、1、2
3着 4、10、6、1、2
2007年04月22日 09:20| 個別ページ
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://crossroad-kbp.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/224
So What |
| 山口冨士夫 著 |
![]() |
| 伝説のロックバンド、村八分、ティアドロップスのギタリスト、山口富士夫の著書として、長年の間、ファンが血眼になって探してきた激レア本が、装いも新たに復刊!法政大学の学祭・いのちの祭りと、未発表ライブ映像を満載した特典DVD付!幾多のバンドを渡り歩いてきた孤高のロッカーの魂がここにある! 大好評発売中! |
村八分 |
| 山口冨士夫 著 |
![]() |
| かつて日本のロック界を、すさまじい速度で駆け抜けたジャパニーズ・ロックの先駆的バンド村八分。そのギタリストであった山口冨士夫が、 「村八分」を語り下ろし。ロックファン待望の書!中島らもの書き下ろし小説と新しい音源から採集したベスト8曲入りのCD付!大好評につき、再度の大量増刷決定! 大好評発売中! |
筋肉少女帯自伝 |
| 大槻ケンヂ・橘高文彦・ 本城聡章・内田雄一郎 著 |
![]() |
| 遂に待望の復活を宣言した筋肉少女帯。前身、ドテチンズ結成から、ナゴムでのブレイク、武道館公演、人気絶頂期の活躍ぶり、突然の活動凍結の理由、8年間の沈黙を打ち破る再始動に至るまで…。大槻ケンヂをはじめ、公式メンバーが筋少のすべてを語り尽くしたファン垂涎の書が刊行!激レアな未発表音源を収録したCD付! 大好評発売中! |


