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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第72回 スプリンターズS/3歳屈指のスピード馬アストンマーチャンの先行力を買う

秋のG1第一弾だが3歳牡馬同様に難解な競馬だ。インフルエンザの影響でサイレントウィットネス、テイクオーバーターゲットといった強力外国馬が出てこないので混戦模様、スプリント界弱体とみてキングストレイル、ローエングリンなど賞金持ちのマイラーが参戦してきた。人気はサマースプリントチャンピオンのサンアディユだが、おそらく前走以上はなかろう。伏兵多く波乱は必至。

春の高松宮杯は重馬場だったとはいえ、前半3Fは33秒8で流れは決して速くなかった。勝ちタイム1分8秒9も凡庸だからマイラータイプのスズカフェニックスが間に合った。
ディバインシルバー、エムオーウィナーあたりの3流スプリンターの逃げでは速くなりようもない。
このレースのトライアルのセントウルSで逃げたゴールデンキャストは33秒4、逃げ馬の番手から抜け出したサンアディユが前半33秒5で後半33秒6、勝ち時計の1分7秒1はレコードタイムだった。
サンアディユが敗れた北九州記念は51キロと軽いタニノローゼが前半32秒1で逃げ、テイエムチュラサンが32秒2で番手、アストンマーチャンが32秒4、サンアディユが32秒5で追走して、差してきた伏兵キョウワロアリングが1分7秒7で勝った。
サマースプリント5戦の中ではこれがいちばん速いペース、このレースを引っ張った馬は出てこないし、函館スプリントで逃げたサープラスシンガーもいない。
前哨戦で判断する限りアストンマーチャン、サンアディユは行く気になればハナ切れるが、どちらかといえば控えて折り合いをつけたいタイプ、昨年の勝ち馬テイクオーバーターゲットはやや重に近い良馬場を前半32秒8で逃げ切ったが、今年は33秒台半ばくらいのペースかと思う。
とすれば高松宮杯のように、追走が楽になるマイラータイプにもチャンスが出る。

【スプリンターズステークス】G1
2007年9月30日(日) 中山 11R 発走 15:40
サラ系3歳上/○国際○指/オープン/定量/1200/芝(右回り)外回り

SprinterS.gif

デュランダルが引退してから、日本のスプリント界には主役がいない。
今春高松宮杯を勝ったスズカフェニックスが一歩リードというところかも知れないが、初の1200メートルで勝ったのは距離適性があったというよりも、スローペースとメンバーに恵まれたもの、安田記念はかなり好状態で人気だったにもかかわらず5着だった。
マイラーとしてもダイワメジャーなど一線級と比べると壁がある。
ここはさして骨っぽい相手はいないし、ペースも緩そうなのだが、問題はその臨戦過程。当初8月の帰厩予定だったのが、移動禁止で9月8日となり、春ほど順調ではない。
急仕上げなのが気にかかる。

サマースプリントシリーズは牝馬が強い。
昨年のシーイズトウショウに続いて、今年も牝馬のサンアディユが優勝してボーナス賞金5千万円を獲得した。
サンアディユはサマーシリーズ3戦して2勝。
アイビスSDはダートでOP入り後凡走していた馬が初の芝では売れようがない。
13番人気と低評価だったが、中団から馬群を割った。
主力が動かなかったのと、馬場が悪く時計がかかったので恵まれたという印象だった。
2戦目の北九州記念は好位から後退して見せ場のない7着、やはりフロックという気がしたのだが、3戦目のセントウルSはスローペースで折り合いを欠き川田が持っていかれながら、直線は離す一方のワンサイドで2着のカノヤザクラに5馬身の差をつけた。
この時も11番人気、文句のない勝ち方だったが、まさにデキすぎで望外の幸せという感じがする。
昨年のシーイズトウショウは、セントウルSでサマーボーナスを獲得しながら、スプリンターズSで8着と崩れた。
シーイズトウショウもサンアディユ同様に夏3走して1勝2着2回、好走のツケが出た感じだった。

むしろ夏場をさぼった馬がよい。
北九州記念で1番人気6着のアストンマーチャンは3歳屈指のスプリンター。
2歳時小倉2歳S(1200メートル)、ファンタジーS(1400メートル)、3歳春フィリーズレビュー(1400メートル)と重賞を3勝、いずれもワンサイドだった。
ダービー馬ウオッカと接線だった阪神JF(1600メートル)が能力の裏付け、回転の速いピッチ走法で短い距離はよい。
前走の敗因は太目といれ込み、引っ掛かって競馬にならなかった。
仕上がり途上だったと判断してよいだろう。
岩田の騎乗停止は痛いが、中舘が持っていかれない限りは好勝負できるはずである。

人気のないところでおもしろいのはコイウタ、7月の米国遠征以来となるが、その前のヴィクトリアマイルでアサヒライジング、スイープトウショウ、カワカミプリンセスなど錚々たる面々を破った。
1400メートル以下の短距離戦、中山コース、ともに4戦2勝2着1回だからコース、距離ともに実績がある。

穴人気になっているキングストレイルは、1400メートルを2回走っているが1200メートルは初めてである。
距離適性は走ってみないことには分からないが、重賞勝ちはセントライト記念(2200メートル)と前走の京王杯(1600メートル)。

アイルラヴァゲインはセントウルSがサンアディユの5着、スプリンターズSは賞金的に除外対象だったので、休み明けとはいえ王手はかかっていたはずで、あいかわらず物足らない走り。
2歳時1200メートルを1分7秒台で走ったようなスピードはあるのだから、もう少し走ってよいのだがあまり成長感がない。

クーヴェルチュールは適距離だが、勝ち鞍は平たんコースだけ、坂のあるコースに対応できるうかどうか。
同世代アストンマーチャンほどの実績があるわけでもない。

ペールギュントは高松宮杯でスズカフェニックスの2着、マイラーとしても二線級のこの馬の好走はレースレベルの低さと解釈するが、その後は短距離路線で弱メン相手に好走している。

高松宮記念の3着馬がプリサイスマシーン、この馬もスズカフェニックス同様に移動禁止だったため放牧先からの帰厩は9月に入ってからだった。

馬単:7=10(121.2倍)
   7=15(40.8倍)
   7=1(49.5倍)
   
オッズは土曜午後6時現在

2007年09月29日 18:01| 個別ページ

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