ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一
第89回 根岸S/適距離に戻ったワイルドワンダーの決め手が勝る
根岸Sは平安S、川崎記念などとならんでフェブラリーSの前哨戦。ヴァーミリアン、フィールドルージュあたりの主役級を脅かす馬が出るかどうかがみどころ。京都牝馬特別はかつてのヒロイン、キストゥヘヴン、ローブデコルテなどの出走はあるがともに近況はぱっとしない
レース検討に入る前にMFVについて少々説明しておきたい。
MFVとはこの連載の第10回に紹介した(My Favarite Value)の略。私が勝手に考案したルールに基づいた能力指数で、新クラス編成期にあたる夏シーズンの競馬では大いに威力を発揮した。
その仕組みを簡単に説明すると、着順とそのときの人気を同一に評価し前5走を合算して指数化して優劣をつける。
クラスが違えば加算点は違うので降級馬有利、同一クラスの場合は7番人気1着馬と1番人気7着馬はまったく同じ能力というカウントだから、人気を3回、4回裏切り続けても能力指数値は落ちない。
つまり凡走を繰り返しても人気支持率の高かった馬を狙うという考え方で、実際高配当にしばしば行き着いたのだが、秋、冬と進むにつれて効率が悪くなった。
データに乏しい2歳戦に使えないのと、新クラス編成が終わった秋以降は勝ち上がり制になるため、人気と能力の乖離率が生じずらくなったのである。
そのため、時期によってルールを修正し試行錯誤を繰り返していたのだが、結局昨年のJRAの番組ルール改正で、方向を変えざるを得なくなり、クラスでの実績を重視して、過去の人気という要素はほとんど斟酌せずに実際の人気に近い能力値を示すようにした。
能力値の最大を50として、G1レースは44以上(2歳戦、短距離戦、ダート戦は除く。G2、G3も同様)、G2は41〜43、G3は38〜40くらいのMFV値があれば争覇圏内とお考えいただきたい。
実際の人気と照らし合わせた場合、MFV値が高いのに人気が低ければ来る可能性が高い穴馬ということになるし、MFV値が低い低いのに人気なら危険な人気馬である。
もちろんレースレベルの高低、展開、競走馬の状態などによって、争覇圏以上の能力値の馬が走らないこともあるし、そこに達しない馬の激走もある。
たとえば先週のAJCCはG2で41〜43をメドとするレースでMFV45のドリームパスポートの実力は断然だった。
ところがG3すら勝てなかったエアシェイディに敗れた。
エアシェイディが能力以上に走ったというより、ドリームパスポートが馬主と調教師とに端を発したもめごとで関西から関東に転厩したため、45という能力を発揮できる状態ではなかったことに原因がある。
このようなことはしばしば起こる。
たとえば逃げ馬が自分の形のレースができない、差し馬が行き場をなくす、等々。
そんなわけだからあくまで推理の一部としてご利用願えたらと思う。
根岸S、京都牝馬SはともにG3の競走、MFV値で38以上の馬にチャンスはある。
【根岸ステークス G3】
東京 11R 2008年02月03日
サラ系4歳上/○国際○指/オープン/別定/1400/ダート

MVF41のワイルドワンダー以下MVF38〜は合計10頭という大混戦。
ワイルドワンダーは昨年アンタレスS(G3)、プロキオンS(G3)を連勝して、交流G1 (正味はG3程度)南部杯2着、武蔵野S(G3)2着。
このレースとだいたい同格のレースですべて連対した。
その後適距離とは思えないジャパンCダート2100メートルに挑戦、ヴァーミリアンのレコードタイムと1秒差の5着だったが力は相当につけている。
1400メートルは5戦4勝3着1回ともっとも得意とする距離。
ここではアタマひとつ抜けた存在といってよい。
前後半が同じようなペースの場合は後からいく馬なので脚を余すというような場面があるかもしれないが・・・タイセイアトムが逃げて何頭かがこれを追いかける流れになればたぶん前傾競馬、一応連軸以上の評価をする。
注目馬は初ダートのギャラクシーSを勝ったマイネルスケルツィ。
好スタートから芝と変わらないような内容の競馬で好位から抜け出した。
OP特別とはいえダートG3級のスリーアベニュー、スリープレスナイト、トウセンブライトあたりに先着したのだから、芝のG1〜G3で好走している実績を考えると好勝負と見てよい。
決め手のない大型馬だからダートが向いているかもしれないが、阪神1400メートルは芝からのスタートで先行タイプのこの馬は流れに乗りやすく、逃げ馬が離して逃げたので砂もかぶらなかった。
乱ペースにかき回されなければしぶとさが生きそうだが、もまれるような競馬になったときにがまんできるかどうか。
もしこれが1番人気だと3週続けてメーンレースの主役は稲葉所属馬…ということになる。
タイセイアトムは3連勝目で重賞ガーネットS(G3)を制したが、前走はハンディ54キロと中山1200メートルの大外枠に恵まれた。
今回初の左回り東京戦、簡単には逃げられないと思う。
アドマイヤスバルは1600万下、OP特別と2連勝。
この馬は東京1400メートルが5戦3勝、2着1回、3着1回というスペシャリストで上位との差はそれほど感じない。
展開に左右されない先行力がある
伏兵は多く絞りづらいが、斤量が56キロになったトウショウギア、トウセンブライトあたりが浮上してもおかしくはない。
9歳リミットレスビッドの斤量58キロ、8歳牝馬メイショウバトラーの55キロはかなりきびしい。
◎ ワイルドワンダー
○ マイネルスケルツィ
▲ アドマイヤスバル
△ トウショウギア
△ トウセンブライト
【京都牝馬ステークス G3】
京都 11R 2008年02月03日
サラ系4歳上/(国際)牝[指定]/オープン/別定/1600/芝 外回り

ダイワスカーレット、ウオッカ世代のオークス馬ローブデコルテと桜花賞馬キストゥヘヴンが実績最上位馬だがともに全盛期の勢いはない。
収得賞金1200万ごとに1キロ増量する別定戦だからローブデコルテは58キロ。
オークス以降3戦して連対のないこの馬には極量といえる。
キストゥヘブンも桜花賞以降11戦したが連対がない。
一度調子を崩した牝馬はなかなか元に戻らないという典型で、前走ターコイズSは1番人気になりながら見せ場すら作れなかった。
それに比べると桜花賞でキストゥヘヴンの2着だったアドマイヤキッスは相手次第では好走している。
同じ年度のローズS(G2)、愛知杯(G3)を勝ち、昨年は7戦したが掲示板を外したのは1回だけ、ことに安田記念(G1)で勝ったダイワメジャーとコンマ4秒差の4着は大好走といってよい。
56キロで牝馬限定戦なら当然勝ち負けは期待できる。
逆転候補は阪神C(G2)3着のブルーメンブラット。
勝ったスズカフェニックスと0秒1差の3着でメンバー最速の上がりで大外を追い込んだ。
重賞未勝利だが手の届くところまで力をつけている。
現状ならアドマイヤと甲乙つけ難い。
連下はここにきて力をつけてきた4歳勢。
脚質に巾が出たザレマ、桜花賞3着のカタマチボタンあたりは主力2騎より前で競馬できる。
ペリエ騎乗のパーフェクトジョイも4歳2頭と比較すると差がない。
◎ アドマイヤキッス
○ ブルーメンブラッド
△ ザレマ
△ パーフェクトジョイ
△ カタマチボタン
2008年02月02日 19:43| 個別ページ
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://crossroad-kbp.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/294
So What |
| 山口冨士夫 著 |
![]() |
| 伝説のロックバンド、村八分、ティアドロップスのギタリスト、山口富士夫の著書として、長年の間、ファンが血眼になって探してきた激レア本が、装いも新たに復刊!法政大学の学祭・いのちの祭りと、未発表ライブ映像を満載した特典DVD付!幾多のバンドを渡り歩いてきた孤高のロッカーの魂がここにある! 大好評発売中! |
村八分 |
| 山口冨士夫 著 |
![]() |
| かつて日本のロック界を、すさまじい速度で駆け抜けたジャパニーズ・ロックの先駆的バンド村八分。そのギタリストであった山口冨士夫が、 「村八分」を語り下ろし。ロックファン待望の書!中島らもの書き下ろし小説と新しい音源から採集したベスト8曲入りのCD付!大好評につき、再度の大量増刷決定! 大好評発売中! |
筋肉少女帯自伝 |
| 大槻ケンヂ・橘高文彦・ 本城聡章・内田雄一郎 著 |
![]() |
| 遂に待望の復活を宣言した筋肉少女帯。前身、ドテチンズ結成から、ナゴムでのブレイク、武道館公演、人気絶頂期の活躍ぶり、突然の活動凍結の理由、8年間の沈黙を打ち破る再始動に至るまで…。大槻ケンヂをはじめ、公式メンバーが筋少のすべてを語り尽くしたファン垂涎の書が刊行!激レアな未発表音源を収録したCD付! 大好評発売中! |


