ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一
第91回 ダイヤモンドS/AJCC好走のブラックアルタイルがハンディ差をつく
距離が3400メートルになったのは04年からだが、過去10年で1番人気馬が勝ったのは昨年のトウカイトリックだけ、2着も10年前のビッグジェムまで遡らないと出てこない。毎年のように波乱が起こる重賞である。
ハンディ重賞ならではの結果ともいえるが、スプリント、マイルに比べると参考となる3000メートル以上の長距離重賞は少ない。
天皇賞・春(阪神3200メートル)、菊花賞(京都3000メートル)を頂点としてG2、G3はステイヤーズS(中山3600メートル)、阪神大賞典(阪神3000メートル)、そしてこのダイアモンドS(東京3400メートル)とわずかに3レース、判断材料に乏しく中距離重賞(2000メートル〜2500メートル)あるいは中距離条件戦での実績をメドとするしかないのだが、中距離馬=長距離馬というわけではないから厄介だ。
スローなら中距離経験しかない馬にもチャンスがあるが平均ペースなら距離適性が問われることになる。
3400メートルになってからのダイヤモンドSのレースの流れ(いずれも良馬場)。
1000メートル通過 2000メートル通過 3000メートル通過 勝ちタイム
04年 1分4秒3 2分7秒0 3分7秒0 3分31秒3
05年 1分5秒6 2分7秒2 3分9秒5 3分33秒5
06年 1分1秒6 2分3秒7 3分5秒4 3分30秒3
07年 1分1秒3 2分5秒4 3分7秒6 3分30秒6
04年、05年のような緩い流れなら実質中距離の競馬、06年、07年はともに平均ペースの競馬で、勝ったマッキーマックス、トウカイトリックともに長距離型の馬だった。
【ダイヤモンドステークス G3】
東京 11R 2008年02月17日
サラ系4歳上/○国際□指/オープン/ハンデ/3400/芝

たぶんペースはそう上がらないと思うが、長距離タイプの好調馬ということでアドマイヤモナークが人気となる。
ステイヤーズS3着、万葉S(3000メートル)3着、前走の日経新春杯(2400メートル)が7歳38戦目にして初めての重賞制覇だった。
このレースの評価がポイント。
叩き合いで2着だったダークメッセージは条件馬、逃げて3着のテイエムプリキュアは3歳春以降掲示板すらない馬、人気のアドマイヤジュピタは同馬主でプラス16キロ、およそレベルの高いレースとはいえない。
もちろん今回のメンバーだって同等、あるいはそれ以下だから好走してもおかしくはないが、この馬だけが前走比0.5キロ増量で、その他は前走比マイナス2〜9キロだから斤量は有利とはいえない。
目標達成感もあるので疑う余地は十分だと思う。
日経新春杯よりはアメリカJCCのほうがかなりマシなメンバーだった。
人気のドリームパスポートやトウカイトリックは敗れたが、1、2着のエアシェイディ、トウショウナイトは少なくともダークメッセージやテイエムよりは強い。
このレースで外を回りドリームパスポートと競る格好で3着に粘ったブラックアルタイルのレースぶりが目立った。
2着という場面もある惜しい内容だった。
ブラックアルタイルはデビュー前に去勢された6歳馬だが、昨暮からの地力強化は目覚しい。
長い間条件馬だったので2500メートルまでしか使ったことがないが、レースぶりから距離は長くとも苦にしないだろうし、左回りもよい。
前走比マイナス2キロ、とりわけアドマイヤと2.5キロ差がついたのは好材料である。
3歳時重賞を勝ったコンラッドは迎春S勝ちでようやくスランプを脱したような印象だが相手はかなり軽かった。
迎春Sは2500メートル、菊花賞(7着)を使ったりしたDD産駒だから穴人気になるかも知れないが、実績的には2000メートル前後、府中の長距離戦がいいかどうに関しては疑問がある。
3月からJRA騎手としてデビューする内田博幸はトウカイワイルドに乗る。
昨春の日経新春杯の勝ち馬でSS産駒だから、ある程度売れる要素はあるけれど、近況、府中の長距離適性などから判断すると買い材料はなさそう。
むしろ軽ハンディの4歳エフティイカロス、エーシンダードマンあたりがおもしろいかも知れない。
◎ ブラックアルタイル
△ アドマイヤモナーク
△ エフティイカロス
△ エーシンダードマン
△ コンラッド
【きさらぎ賞 G3】
京都 11R 2008年02月17日
サラ系3歳/○混○特指/オープン/別定/1800/芝/外回り

先週の共同通信杯はひどい競馬だった。
期待したサダムイダテンは毛艶が悪いし、気合もない。
それだけなら調整ミスといえるのだが、肝心のの体型がコロコロ、ポテポテしていてまるで風格がない。
単勝1.5倍の本命馬にはとても見えなかった。
不良馬場のラジオNIKKEI杯2歳Sで見せた強烈な末脚はなんだったのか・・・
勝ったショウナンアルバはややいれ込んでいるという程度で印象には薄い。
スタートからBSあたりまで蛯正が2度も3度も立ち上がるほどかかり、まるで折り合いがついていなかった。
そんな馬が勝ったのだから勝ちタイムはともかく、重賞としては低内容の競馬と評価するしかない。
きさらぎ賞で人気を集めそうなのは今回から豊が手綱をとるブラックシェルである。
アンカツがサダムイダテンということで豊にタナボタみたいに回ってきた馬だが、少なくともサダムイダテンのような馬ではない。
アンカツほどの騎手が見立て違いをするんだから、騎手コメント、調教師コメントなどあてにしてはならない。
マイネルチャールズ(京成杯勝ち)が勝ったホープフルSでは折り合いに苦労して大外をまくって内から伸び返されたが負けて強しという内容だったし、前走福寿草特別は素質馬キングスエンブレム、ファリダットをきっちり差した。
課題があるとすれば行きたがるような気性か。
全姉のシェルズレイはかかると制御不能タイプの馬だった。
アンカツでは走ったが、豊で走るかどうか。
相手も弱くはない。
現状の3歳トップを朝日杯FSを勝ったゴスホークケンとすれば、2着のレッツゴーキリシマの能力は高い。
4着だったドリームシグナル(シンザン記念勝ち)とほぼ中団の同位置からの差し比べで先着した。
半兄にゴールドキリシマ(京都2歳S)、ゴウゴウキリシマ(シンザン記念)などのいる渋い血筋の馬で、短距離中心に使われてきたがメジロライアン産駒が距離伸びて悪かろうわけはない。
アルカザンは新馬、京都2歳Sと連勝、どちらも2着とはクビ差だった。
クビの高い走法でまだ本気で走っていないような感じだが勝負根性はある。
ヤマニンキングリーは朝日杯FS7着以来、外目好位を追走しただけだが11番枠だったことを考えるとそう悲観する内容ではない。
前々走黄菊賞では阪神JF勝ちのトールポピーを差している。
妙味は抽選で出走権を得たスマイルジャック。
ゴスホークケン、朝日杯FSで1番人気だったスズジュピター、共同通信杯2着のタケミカズチ、京成杯2着のベンチャーナインなどが出走していた東スポ杯の3着馬だが、パドックの姿形はいちばん目立っていた。
難をいえばいれ込みだが、前走若竹賞はいつになく落ち着きがありいい仕上がりだった。共同通信杯を勝ったショウナンアルバに逃げ切られたのは展開のアヤ、輸送をクリアすれば好勝負だろう。
新馬戦で出遅れながら33秒4でブラックシェルを差し切ったダイシンプランに注意。
◎ スマイルジャック
○ レッツゴーキリシマ
▲ ブラックシェル
△ アルカザン
△ ヤマニンキングリー
2008年02月16日 10:55| 個別ページ
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