ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一
第100回 皐月賞/コース・距離実績あるマイネルチャールズが中心だが、重ならレインボーペガサスに魅力
日曜は降らないというからやや重〜重か。完全良は望めないだろうから決め手を生かすタイプにはつらい馬場。時計のかかった前開催、良馬場のAコースで行われた弥生賞が前半5Fは61秒8、スプリングSが60秒8だから、前半は61秒前半〜62秒くらいの流れ。勝ち時計は2分2秒台のような気がする。
いろいろな要素が重なって大荒れとなった桜花賞だが、最大の戦犯は人気の中心となって動かなかったトールポピーである。なぜ動かなかったか。マイナス10キロの馬体重に示されるように万全の状態とはいえなかった。金曜段階で仕上がっていたのにレース前日の土曜日坂路に入れてやらずもがなの稽古をしてしまった。負けられないという角居調教師の自負心からだったかもしれないが、明らかに調整ミスであった。
残念ながらわれわれの立場ではトールポピーの当日の状態を推理することはできない。パドックを見て初めて変事に気がつく。G1レースに限って競馬場や場外馬券売り場では前走時のパドックも見せてくれる。桜花賞当日のトールポピーは、チューリップ賞に比べると腹回りが薄くなった感じで全体的に小さくなったような印象だった。逆に文句なしの好状態だったのがリトルアマポーラである。大体同じくらいの体重の馬だがトールポピーよりは一回り大きく見せていた。締め切り直前には人気もうなぎのぼりで1番人気のトールポピーに並んだ。リトルアマポーラの勝利を確信したのだが、リトルアマポーラは自力で動こうとせずトールポピーをマークする策。武幸四郎がトールポピーさえ負かせば勝てると考えても不思議はないのだが、状態も位置取りも悪かったトールポピーが目標では前の馬は捉えられない。
中団のレジネッタが抜けて、なんとなく先団にいた人気薄馬が残って700万馬券となったが、勝ちタイム1分34秒4は平凡で出走馬のほとんどにチャンスがあったといえる。
思えば昨年の皐月賞もアドマイヤオーラ、フサイチホーオーという人気馬が後方で牽制しあったため、逃げ逃げの大穴馬券だった。
それかあらぬか今年の皐月賞は桜花賞以上に混戦模様である。馬連の1番人気マイネルチャールズ=ブラックシェルの組み合わせですら9.6倍もつく。
【皐月賞 G1】
中山11R 2008年4月20日
3歳/○指/オープン/馬齢/2000/芝

土曜段階では泥が飛ぶようなボコボコの馬場、回復したとしても冒頭に想定したような馬場ならマイネルチャールズが有利。4戦続けて中山2000メートルを使ってきた馬でコース・距離実績は最右翼。スピードよりもパワー優先の馬場で実績を積んできた。33秒台の末脚など望むべくもない馬場なら、展開に左右されない自在な脚質がものをいう。特筆するべきは競って強いこと。併せ馬の形になると他馬を威嚇しても前に出ようとする。中団で折り合いつけた京成杯、先行した弥生賞ともに主役として立ち回ったわけで着差以上の強さを感じた。
ホープフルSと弥生賞で退けたブラックシェルとは勝負付けがついている。高速馬場に対応する裏付けはないので府中になったらどうかわからないが、荒れ馬場は向いている。傑出感があるわけではないが、クラシックタイトルに縁のないマイネル軍団だが、今回の皐月賞に限ってはマイネルレコルトやコスモバルク以上の活躍は期待してよさそうだ。
弥生賞2着のブラックシェルは折り合いがカギ。直線向くまで我慢させ大外に出したきさらぎ賞は豊の過剰期待が裏目に出た感じ、前走は先団の後から外を伸びた。皐月賞出走の権利がかかったレースだから無難に乗った印象だが、そそこの決め手があるだけに勝つためにどう乗ればいいかは難しい。大跳びで器用さがないので良の府中がベストというイメージがする。
タケミカズチは弥生賞で先行、マイネルチャールズの内に併せる対応力を見せた。本質は33秒台の決め手をもつストレッチランナーで馬場は乾いたほうがよい。4着のキャプテントゥーレは一生懸命走る先行タイプだが底は見せている
スプリングSを勝ったスマイルジャックは今年の3歳でいちばん見かけのいい馬である。ただ、いれ込みがきついぶんゴール前の詰めを欠くという印象だった。前走も煩かったが許容範囲。だいぶ調教で負荷をかけたらしく仕上がり状態はギリギリに見えた。ショウナンアルバが控えたのでハナに立ちペースダウンしてショウナンを待った。相手はショウナン1頭という乗り方だったのでフローテーションに迫られたがクビ差振り切りはじめて能力の片鱗を見せた。マイネルチャールズが先行するなら同じような位置の競馬、併せ馬の格好になると有利ではないが、体型的にはスマイルが上物と思う。
3着のショウナンアルバは折り合いばかり気にした妙な競馬だった。共同通信杯も同じような乗り方で勝ったから、ダッシュ良くハナ切ったが1角外に振ってなにがなんでも抑え込むという作戦だったのかもしれないが、共同通信杯でタケミカズチに迫られ、スプリングSでスマイルジャックに振り切られたのだから、抑えたからいいというわけでもない。かかっても逃げたほうが持ち味が出るかもしれない。逃げた場合は、最近悪癖を出さないがやはりかかるタイプのノットアローンとの兼ね合いが問題になる。
2着のフローテーションは大型馬だが巾のないタイプ、重のラジオNIKKEI杯2歳Sで動かなかったように切れ味が身上だと思う。
渋化でおもしろいのは気性の悪いサブジェクトや、まるで姿形が目立たないフサイチアソートなど重の実績のある馬より、ダート2勝、きさらぎ賞勝ちのレインボーペガサスだと思う。平均ペース型で切れないがバテない。皐月賞出走権利をほぼ手中にしていた前走はなにがなんでもという感じはなく、中団を進んだがBSでやや詰まって大外を回した。勝ち馬からコンマ5秒差の7着だが、直線はそれなりに伸びている。きさらぎ賞ではスマイルジャックを差し切っているのだから大きな差はない。
◎ マイネルチャールズ
○ スマイルジャック
▲ レインボーペガサス
△ ブラックシェル
2008年04月19日 18:29| 個別ページ
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://crossroad-kbp.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/312
So What |
| 山口冨士夫 著 |
![]() |
| 伝説のロックバンド、村八分、ティアドロップスのギタリスト、山口富士夫の著書として、長年の間、ファンが血眼になって探してきた激レア本が、装いも新たに復刊!法政大学の学祭・いのちの祭りと、未発表ライブ映像を満載した特典DVD付!幾多のバンドを渡り歩いてきた孤高のロッカーの魂がここにある! 大好評発売中! |
村八分 |
| 山口冨士夫 著 |
![]() |
| かつて日本のロック界を、すさまじい速度で駆け抜けたジャパニーズ・ロックの先駆的バンド村八分。そのギタリストであった山口冨士夫が、 「村八分」を語り下ろし。ロックファン待望の書!中島らもの書き下ろし小説と新しい音源から採集したベスト8曲入りのCD付!大好評につき、再度の大量増刷決定! 大好評発売中! |
筋肉少女帯自伝 |
| 大槻ケンヂ・橘高文彦・ 本城聡章・内田雄一郎 著 |
![]() |
| 遂に待望の復活を宣言した筋肉少女帯。前身、ドテチンズ結成から、ナゴムでのブレイク、武道館公演、人気絶頂期の活躍ぶり、突然の活動凍結の理由、8年間の沈黙を打ち破る再始動に至るまで…。大槻ケンヂをはじめ、公式メンバーが筋少のすべてを語り尽くしたファン垂涎の書が刊行!激レアな未発表音源を収録したCD付! 大好評発売中! |


