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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第98回 産経大阪杯/ダイワスカーレットは稀代の名牝だが意地でも勝ちたいドリームパスポートに妙味

有馬記念2着のダイワスカーレットが15週ぶりに登場する。追い込みの利かない馬場状態、同馬主のダイワメジャーが控えるという恵まれた条件下での好走だったが終始主導権をとりマツリダゴッホに交わされながらもゴール前差し返した内容は高く評価できる。

今春ダイワスカーレットの当初の目標はドバイ・ワールド・カップ(ダート2000メートル)、あるいはドバイ・デューティ・フリー(芝1777メートル)だった。
ドバイへのステップとしてフェブラリーS(ダート1600メートル)から始動する予定を立てていたが目の負傷で回避した。
使ったことのないダートを使うということはワールド・カップを視野に入れていたからだろうが、かりに使ったとしてもフェブラリーSを圧勝したヴァーミリアンが勝ち馬から41馬身差のどんじり負けではおそらく勝負にならなかったと思う。
ウオッカが4着だったデューティ・フリーならあるいは好勝負だったかもしれない。
勝った南アフリカのジェイペグは逃げて一旦下げ差し返すという内容、好位4番手を追走したウオッカは勝ち馬並びかけるシーンはあったが突き放された。
ダイワスカーレットとウオッカが対戦したとしても同じようなシーンが思い浮かぶ。
64年ぶりの牝馬ダービー馬ウオッカだが、昨秋はことごとくダイワスカーレットの後塵を拝した。
ドバイ遠征取り止めが関係者にとって幸か不幸か判断できないが、われわれ馬券ジャンキーの身としては馬券の買えない国外で走ろうが走るまいがどうでもいいことである。
日本でメイショウサムソンと再戦してくれるほうがはるかに興趣は深い。

【産経大阪杯 G2】
阪神11R 2008年4月6日
4歳上/国際/指定/オープン/別定/芝2000メートル(内回り)

sankeiosaka2009.gif

9戦6勝2着3回、トライアル、本番にかかわらず崩れたことのないのがダイワスカーレットのセールスポイントである。
軽い芝質の馬場で流れが緩ければ先行して33秒台の決め手がある。
力を要する馬場での長距離戦(2500メートル)ということが懸念された有馬記念では持ち前の先行力を生かして勝ち馬よりも強い競馬をした。
内ラチ先行集団で競馬をするはずのメイショウサムソンが後方外寄りという想像すらできない珍騎乗だったので、先行集団はノーマークとなりマツリダゴッホとともに恵まれたという面がなくはない。
もちろん超スローペースで逃げたとか超ハイペースを追い込んだという恵まれではなく、他馬のマーク対象が動かなかったメイショウサムソンだったというだけで、かりにメイショウサムソンが先行集団で競馬したとしても好勝負はまちがいなかったろう。
先週の日経賞を楽勝したマツリダゴッホのレースぶりが大きな裏付けとなる。
2キロ増量された59キロを背負って有馬記念よりも早目のスパート、後続馬はちぎれる一方だった。
ダイワスカーレットは3キロ増量で今回は56キロ、初めての斤量だが当面の相手であるメイショウサムソンも2キロ増量されるので大きなマイナス材料とはいえまい。
直線の短い内回りコースは主導権を握るこの馬には向く。
一瞬の切れというよりは長くいい脚を持続する力のあるタイプで、距離は2000メートルくらいがベストだ。
次は5月のヴィクトリアマイルという予定だから、ここはステップレースということではなかろう。

メイショウサムソンもドバイ遠征という話があったが、昨年と同じステップで始動する。この馬の昨秋の競馬は謎だらけである。
まず、勝った秋が天皇賞は事故レースだったということ。
先行したエイシンデュピュティが仕掛けどころで外によれたため、ダイワメジャー、アドマイヤムーンといった有力馬のほとんどが玉突き状態で外に飛ばされ、ぽっかり空いたインをするする抜けたのがメイショウサムソンである。
アクシデントがなくても好勝負はしたであろうが、好状態の馬(ダイワメジャー、アグネスアークなど)がそれぞれ大きな不利を蒙っていただけに勝ったかどうかは疑問。
つぎがJC。
秋天が先行集団の内で競馬したのに中団に位置して、内寄りの前で競馬をしたアドマイヤムーン、ポップロックを捕らえられなかった。
先行粘走というイメージだったメイショウサムソンが初めて上がり33秒台の脚を使ったのだが、先行有利の馬場であえて待機策をとった武豊の意図が分からない。
そして有馬記念。
コーナー6回の長距離戦で1枠1番という絶好枠をひいたにもかかわらずまたもや行かず(あるいは行けず)じまい。
あろうことかコースも外にとった。
連戦の目に見えない疲れがあったのかもしれないという陣営コメントだったが、負けるにしてもメイショウの得意とするパターンのレースをするべきではなかったか。
私見では、秋天、JC、有馬でそれほど目立った状態の変化はなかった。
豊が意地でも待機策で結果を出そうとしたのではないかと思う。
昨春の大阪杯は石橋が先団の後から逃げたシャドウゲイトを差した。
今回はダイワスカーレットじかマークのような気がするが・・・

ドリームパスポートは有馬記念で不利がなければ連対圏内だった。
有馬記念の騎手起用を巡るゴタゴタで関東転厩初戦となったAJCCの敗因は人的な要素も含めた環境替わり、仕上がりもこの馬としては緩い感じだった。
AJCCよりだいぶメンバーの強化した前走の京都記念はBSでややかかったが直線は伸びた。
ドバイに遠征したアドマイヤオーラには完敗したが2着のアドマイヤフジとは同タイムの4着でウオッカには先着している。
ディープインパクトの2着(JC)した3歳秋の実績からするとまだまだ物足りないが、今回は転厩3走目で上積みがあろう。
パドックでは少し煩いくらいのほうがよい。
得意の2000メートル(4戦1勝2着3回)ならそろそろ本来の切れ味が見られそうだ。

アサクサキングスは長距離得意のマラソンランナーで目標は天皇賞・春、昨年の菊花賞以来5カ月半ぶりの登場となる。
13週ぶりの神戸新聞杯は2着だったが、きさらぎ賞から9週開いた皐月賞は全体的にぼやけた感じで馬体に良さは感じなかった。
その後NHKマイルCを凡走してダービーを好走したのだから使い込んだほうがいいタイプなのかもしれない。
古馬と初対戦で59キロ、楽な戦いではない。

人気はダイワスカーレット、メイショウサムソン、ドリームパスポートの順だが、意地でも結果を出したいのは関東転厩を強行したドリームパスポート陣営だろう。
このままで終わればオーナー、およびサポートグループであるマイネルの見識が問われることになる。

◎ ドリームパスポート
○ ダイワスカーレット
▲ メイショウサムソン

馬券は馬単で◎=○、○=◎、◎=▲。

以下は3着候補
△ アサクサキングス
△ インティライミ
△ サンライズマックス

2008年04月05日 23:25| 個別ページ

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