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ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一

第105回 東京優駿(ダービー)/皐月賞しくじりのマイネルチャールズを見直す

府中開催になってから延々と馬場状態に悩まされっぱなしである。中山がずっと悪馬場だったので、開催替りのスピード競馬を期待したのだが毎週のように悪天。そんな状態が10開催日続いたわけだから、たとえ今週末が晴れでも馬場が軽くなるとは思えない。

今年の牡馬クラシック戦線の特徴は時計勝負ではなく、トライアル含めてほとんどのレースが雨の影響を受けた重い馬場で行われた。パワーを要する中山で好走した馬にとって、ダービーは懸念しなければならないような高速馬場ではない。
金曜締切段階での3連単オッズから類推すると、上位人気はディープスカイ、マイネルチャールズ、アドマイヤコマンドの順、以下サクセスブロッケン、レインボーペガサス、タケミカズチ、ブラックシェル、モンテクリスエス、ショウナンアルバと続く。
単勝人気で見るとこれらが4.8倍〜22.1倍の間に収まっているが乱戦模様。馬連1番人気はディープスカイ=マイネルチャールズで14.2倍。3単6336万円、単勝541万円しか売れていないので上位3頭が入れ替わったり、その他6頭の順位が替わるかもしれないが、空模様も大体織り込まれているようなので極端な変動はないだろう。

【東京優駿(ダービー) G1】
東京10R 2008年06月01日
3歳/○指/オープン/定量/2400/芝

yushun2009.gif

皐月賞馬キャプテントゥーレは骨折休養。この程度の馬を勝たせてしまった皐月賞上位馬をダービーで買うつもりはなかったが、冷静になるといちばん脈がありそうな気がしてきた。悪馬場適性ということも大きな要素だが、あまり高レベルとは思えないNHKマイルCや青葉賞と比較すると、皐月賞のレース価値が高い。
岡田軍師の一声で抑える競馬をせざるを得なかったマイネルチャールズは、中団でもまれっぱなしという厳しい展開にもかかわらず、外を回して差のないところまで追い上げた。弥生賞のような先行策ならキャプテントゥーレをむざむざと逃がしてしまうことはなかったろうが、かからずに折り合いがついたことは収穫だったと思う。馬券を買った側としては納得のいかない乗り方だが、ダービーに向けてもっとも理想的なレースをしたことになる。その後主役タイプの強い馬は出てこなかったし、府中馬場も高速化しなかった。
そのような意味でチャールズの皐月賞は結果オーライのトライアルだったと理解してよい。決め手、スピードが傑出しているわけではないが、長くいい脚を使うジリ脚タイプで競り合いに強い。併せ馬の形になるのが理想。およそクラシックと縁がないマイネル馬だが、この馬は使い出しが早くはないし、無理使いしているわけでもない。マイネルのクラシック挑戦が何頭目かは知らないが、何十回に一回くらい勝ってもいい。永遠にダメということはなかろう。バルクやレコルト以上に可能性はあると思う。

皐月賞2着だったタケミカズチはラチ沿いでチャールズをマークする位置から内を突いて伸びた。ゴール前内が開いていたのはラッキーだったが、嫌わなければならないような恵まれではない。弥生賞はチャールズの外をかかり気味に先行して3着、それまでは追い込み一手だったがレースぶりに器用さが出てきた。1勝馬だがチャールズとの直接対戦では五分。同じローテも悪くない。

レインボーペガサスは後方から34秒3というメンバー最速の上がりで2着タケミカズチと同タイムの4着まで押し上げた。注文つけて乗ったとすれば力不足、流れに乗れなかったならば展開の助けが必要になる。どちらにせよ、主役で3着を確保したチャールズと比べると、脇役にもかかわらず4着は物足らない成績だが、ロングスパートが得手だから直線の長い東京コースは向く。

皐月賞がキャプテントゥーレの意表をつく逃げでスローになったのは、逃げて良績のあったノットアローン、ショウナンアルバが折り合いを懸念して中途半端に抑えたためである。これに加えて皐月賞で番手追走したレッツゴーキリシマ、別線からのアグネススターチ、初の芝となるサクセスブロッケンなどが今回の主導権候補。蛯正J、藤岡Jなどの出方次第だがスロー〜平均ペースだと思う。勝つためには中団よりも前がいい。
NHKマイルCで鮮やかに内を抜けたディープスカイは、マイルCの位置ではいささかきついかもしれないが毎日杯の位置なら好勝負可能。ここ2戦から判断すると切れ味ならメンバーいちだ。切れがあるぶん距離適性は疑問だが、悪馬場は苦にしそうなイメージだったがマイルCの走りはまるで影響なかった。

マイルC2着のブラックシェルは不器用ゆえにマイルがベスト。この馬を捨てマイルCではファリダットを選んで恥をかいた豊Jが後藤Jから奪い返したことになるが、たしか後藤はマイルC、ダービーともにオファーを受けていたはず…結局、ダービーは乗らずじまいで当日は中京で騎乗する。ブラックシェルが豊で動いたのは弥生賞だけ、手が合うとは思えない。

青葉賞は前半1200メートルが1分14秒7、後半が1分12秒2というスローペースで好位のインで折り合ったアドマイヤコマンドが余力十分に抜け出した。弱メン相手で2分26秒9は平凡だが、キャリア3戦目だったことを考えるとまだ奥はある。ただし前々走の毎日杯でディープスカイに子供扱いされたあたりが現状での力差、前走はマイナス12キロでお釣りのない仕上げだった。

勝ち馬とほぼ同じ位置にいたクリスタルウイングが2着。馬体が合えば結果は違ったと調教師は言うが、内田Jの乗り方であれ以上はない。お値段が2億円弱。ベルモントSを使うカジノドライヴの倍近く払った馬主に対するリップサービス? かりに勝っていたとしてもここで問題になるような馬ではないと思う。

ダート4連勝、圧勝続きのサクセスブロッケンの芝の走りに注目。ヒヤシンスSでスタートから何十メートルか芝を走った印象では問題なさそうだが、脚元が悪くて芝を使わなかった馬にいきなりの2400メートルは過酷というほかにない。ヴィクトリアマイルのエイジアンウインズで味をしめた藤原英昭厩舎らしい使い方だがそこそこ人気になっている。リスクのわりに妙味はない。

◎ マイネルチャールズ
○ タケミカズチ
▲ レインボーペガサス
△ ディープスカイ

2008年05月31日 11:01| 個別ページ

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