ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一
第117回 札幌記念/グランプリ馬マツリダゴッホの取捨がカギ
マツリダゴッホが昨年に続き登場する。昨年は天皇賞・春(11着)以来、アメリカJCCの勝ちぶりなどから1番人気となりサイレントプライドと人気を分けたが、人気両馬ともに飛んで馬連約2万円、3連単約33万円の大穴となった。今年も1番人気、これを買うかどうかがカギ。
昨年のレースを振り返ってみよう。勝ったのは5歳牝馬のフサイチパンドラで5番人気、2着が当時1600万下の身分のアグネスアークで12番人気。フサイチパンドラはG1馬だがエリザベス女王杯は繰り上がりだから正味は無冠馬。JRAの裁決が長い審議の上にむりやり作ったタイトルホースである。アグネスアークは自己条件3着からの挑戦で、その前が重賞初挑戦のマイラーズCで10着と惨敗している。アグネスアークはその後毎日王冠、天皇賞・秋と2戦連続で2着したがこの段階では見つけるのが難しい馬、このような低人気馬がこの10年で4頭連対している。
一方の人気のサイレントプライドはダービー卿CTを勝った程度の実績だがマツリダゴッホと同程度には売れた。マツリダゴッホは(2.0.0.1)が札幌コース実績、(2.1.0.1)が休養明け実績、(ともに昨年の札幌記念直前の実績)、そして横山典弘→安藤勝己だから人気になる要素は揃っていた。ただし乗り替わりの事情は横山が降ろされた訳でなく、両馬に乗っていた横山がサイレントプライドを選び、マツリダ陣営が安藤に依頼した。マツリダもサイレントも同じ国枝厩舎馬だから、たぶんサイレントの方が具合がよかったのか、あるいは将来性ありと考えたのではないか。インフルエンザの影響で開催が一週延びたこともあって正確な敗因はわからないが、どちらも惨敗した。
【札幌記念 G2】
札幌9R 2008年08月24日
サラ系/3歳上オープン/定量/2000/芝

その後マツリダゴッホはオールカマーを勝ち、天皇賞・秋の惨敗を挟んで人気薄ながらグランプリを勝った。弱メンだったが今年の初戦日経賞を楽勝して有馬はフロックでないという走りを見せた。横典が素質を見抜けなかったというより一皮むけたんだろうな。体も一回り大きくなっていた。その後香港のクイーンエリザベス2世Cに遠征6着と敗れたが、検疫、輸送などで有馬記念(498キロ)、日経賞(496キロ)の連勝時に比べると480キロと体重を減らしていた。ただし昨年のアメリカJCC時は484キロ、オールカマー時は482キロだからまるきりダメという訳ではないが、ベストパフォーマンスが490キロ後半だったので、完調ではなかったのかもしれない。
今回の調教後のマツリダゴッホの馬体重は482キロ。間隔開いているわりにはベストパフォーマンスのころに戻っていない。480キロ前後のマツリダを何度か見ているが腹回りがなく細っこくい印象だった。今回のメンバーくらいならなんとかなるかもしれないが、3歳時のセントライト記念で4角を回った時にバランスを崩し蛯正を振り落としたり、昨年の天皇賞・秋は大外枠にもかかわらずスタート後蛇行して審議対象馬になるなど気性の悪さがあるのが懸念材料。
完勝したグランプリにケチをつけるわけではないが、1枠の武豊メイショウサムソンがラチ沿いの番手ではなく中団の外を回すというボーンヘッドに助けられた感もある。行ったきりの前残り、どの程度のレベルのレースだったのかが疑わしい。
3歳世代代表のマイネルチャールズが一方の雄。京成杯、弥生賞と重賞を連勝して皐月賞では1番人気に推されたが岡田オーナーの注文で先行せず脚を余した3着。弥生賞のレースぶりからすればキャプテントゥーレはつかまえられたはずである。続く日本ダービーも中位からの競馬で2着争いの中にはいたが4着まで。少なくとも絶妙のタイミングで出たスマイルジャックのような競馬でないとダメ。切れ味で勝負するタイプではなく、近くに馬を置いて闘争心をかき立てるタイプだから馬群で先行したほうがいい。3歳馬の戴冠はこの10年で3頭、01年のエアエミネム、03年のサクラプレジデント、06年のアドマイヤムーンが勝っている。実績的にはこれらと遜色ないので好勝負可能なのだが、レースぶりが見えない。調教後の馬体重はプラス10キロ、調教が予定より速くなったという経緯があっただけにどういう姿で出てくるのか。隣枠のコンゴーリキシオーが引っ張りそうなので先行すればレースはしやすい。
この1、2番人気の馬連配当は4.6倍。両馬ともに9分通りの仕上がりなら、こういう馬券で仕方ないと思うが、両馬ともどもに不安がかえ。昨年のようにこぞってこけるようなことはないと思うが、先週のエフティマイアのようにまさかまさかの24キロ増なんてこともある。メドとしてはマツリダゴッホは490キロ前後、マイネルチャールズは460キロ程度がセフティゾーン。ま、どちらが有利かかといえば59キロ背負って日経賞を勝ったマツリが57キロで出られるアドヴァンテージは大きい。
両馬を破る魅力があるのは逃げ馬コンゴウリキシオー。マイル路線に転向して安田記念でダイワメジャーの2着したことがあるが、もともとは金鯱賞を勝った2000メートルは(2.4.1.4)と得意とする距離だった。最近地方のダート重賞に参戦するなどまるで方向性が見えないが主力が牽制しあう展開なら絶好調といえないまでも逃げ切るだけの底力はある。
大穴は近況冴えないがタスカータソルテ。京都新聞杯、中京記念と重賞2勝馬だから、函館記念2、3着馬で人気になっているフィールドベアーやマンハッタンスカイよりは格上といってもいい。函館記念は楽な手応えで直線を向いたが包まれて後ろの馬に乗りかけられる不利があった。フィールドベアーやマンハッタンスカイは決め手がないのと前走あたりが天井という印象。
このところ先行して好走しているヴィータローザだが本来はシャープな差脚が武器である。平たんローカルは得意、鞍上替わって思い切った乗り方をすれば8歳馬とはいえ侮れない。
◎ マツリダゴッホ
○ タスカータソルテ
▲ コンゴウリキシオー
△ マイネルチャールズ
△ ヴィータローザ
一応マツリダ中心とするが、タスカータ、コンゴウ、ヴィータから1、2番人気という馬連を考慮中。マツリダ=マイネルは買いません。
2008年08月24日 05:38| 個別ページ
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