ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一
第120回 京成杯AH/奇しくも5枠に同居した兄弟馬の動向がカギ
このところ毎週のように最低人気馬が連に絡んでいる。最低人気=想定外。ありとあららゆるデータとか能力値から推計して買い材料がない馬である。とはいっても15頭のうちの1頭とか16分の1だから宝くじよりは可能性が高い。推理の仕方ではなく、買い方を工夫すれば正解にありつけない訳ではない。
先々週の札幌のメインの馬連7880円、先週の新潟の馬連11490円。2週続けて万馬券を獲った知人がいる。しかも6点で!
毎回同じように買ったら儲かるやり方ではないかもしれないが、参加レースが波乱になるかどうか判断できれば、点数は少なくて済むし高配当は必至。彼の考え方を紹介しよう。簡単にいえばABXY方式の別バージョン。
ABXY方式とは大昔競馬評論家の宮城正康さんが考案した券法で、AB(1、2番人気枠=当時は枠連しか発売されていなかった)から、XY(どんじり人気枠とブービー人気枠)を組み合わせAX、AY、BX、BYの4点を買うというやり方。当時は最大で36通りしか馬券の組み合わせが、代用品(同枠馬)がくることもちょくちょくあったので最強の必勝法と喧伝された時期がある。
「1、2番人気馬の連対率は今も昔も変わらない。1、2、3番人気まで拡げるといずれかが絡む率は全体の70%くらい。そのうち2頭をピックアップして下位人気3頭を絡める」というのが知人の考え方の基本で、荒れると読んだレースだけ参加して20回に1度くらいを的中目標にしている。
「穴馬券は考えてもわからない。まずは配当ありき。1、2着馬のどちらかは能力ある馬でもう一頭は考えつかない馬の恵まれだから、推理の域を超えてきそうもない馬を買う」のだそうだ。
言われてみればキーンランドCは16頭だての16番人気→2番人気、新潟2歳Sは15頭だての1番人気→15番人気だった。
今週の京成杯AHもセントウルSも波乱傾向の競馬、試してみる価値はあるかもしれない。
【京成杯オータムH G3】
中山11R 2008年 9月14日(日)
サラ系3歳上/オープン/ハンデ/1600/芝

開催替わりの高速馬場で逃げ馬有利と考えるべきだろうが今年は逃げ馬が揃った。内からレッツゴーキリシマ、ステキシンスケクン、ダンツキッスイ、ゴスホークケン、いずれも先行して持ち味の生きるタイプ、なにがハナ切るにしても緩い流れにはなるまい。差し馬リザーブカードに重い印がつくのは納得がいく。ただし評価できる成績といったら前走の関屋記念2着だけである。1600万下を勝ち上がってから重賞で連対するまで6戦かかってようやくだった。トップハンデの56キロ、どちらかというと左回り得手というイメージ、一昨年の覇者ステキシンスケクンに4月のOP特別東風Sで逃げ切られていることなど考え合わせると印ほど走れるかどうか。横並びの中にいることはたしかだが、あまり買う気にはなれない。
格でいけば桜花賞馬キストゥヘヴン。桜花賞以来勝ち鞍はないが京王杯SCでスズカフェニックスに先着して2着だったようにG3程度なら勝ち負けする能力がある。ただしマイルでは致命的に不利な大外枠に入ってしまった。牝馬で55キロというのは実質トップハンデ、よはど恵まれがない限りは苦しい。
古馬と対戦して結果の出ない3歳馬だが、このメンバーならサトノプログレスで好勝負できるのではないか。NHKマイルCは7着と敗れたが、中山のニュージーランドTを勝った。中山マイル戦に限れば3戦2勝2着1回、時計的には見劣るが、コース、距離の適性高い。
奇しくも同じ5枠に入ったのがサトノプログレスの全兄マイケルバローズ。関屋記念は半年ぶりの実戦で止まらず伸びずの7着だったが、この馬の決め手を生かすような乗り方ではなかった。休養前の実績はリザーブカード以上。昨秋のこのレースがメンバー最速の上がりで4着、その後G3の富士Sがマイネルシーガルの2着だった。休養明け叩いた上がり目と、内田が2度目の騎乗という点には注目してよい。
3歳ダンツキッスイは前走の佐賀の交流レースG3サマーチャンピオンで収穫があった。逃げなければ結果の残せなかった馬が、出遅れて3番手から伸びて2着を確保したあたりに気性面の成長が感じられる。逃げ戦法にこだわるかどうか。今年最大の成長株三浦皇成の手綱さばきがみもの、好枠で折り合いつけられれば好勝負できるはず。
好枠のトウショウヴォイスは最低人気ということもなかろうがまったくのノーマーク、関屋記念では今回人気のリザーブカードとコンマ2差だった。中山が苦手だとは決めつけられない。
◎ サトノプログレス
○ マイケルバローズ
▲ キストゥヘヴン
△ リザーブカード
△ トウショウヴォイス
【セントウルS G2】
阪神10R 2008年 9月14日(日)
サラ系3歳上/オープン/別定/1200/芝

ここにキンシャサノキセキ、スリープレスナイトが加われば、スプリントレースのベストメンバー。メンバー中スズカフェニックス、ファイングレインの能力が抜けている。ただし休養明けの馬より夏場使われた馬の成績が良い傾向のレースで紛れる余地はある。
スズカフェニックスはマイル路線から軌道修正して昨年の高松宮記念を勝った。昨秋のスプリンターズSはインフルエンザ後遺症で完調ではなかったが、マイルCS3着以降能力だけは走っている。マイルで一線級と対戦する足らないが1200~1400メートルだと主役といってよい。距離適性というよりはスプリントレースとマイルレースのレベル差かもしれない。今春の高松宮杯は内枠で出遅れ大外を回すという最悪のレースでファイングレインの3着と敗れたが力差ではない。実戦を使わなくとも仕上がるタイプ。
ファイングレインは1200メートルでは高松宮記念を含めて4戦4勝、マイルからスプリントに転向して3連勝した。この馬は短距離資質が見出されるのが遅かっただけで、折り合いがつきやすい1200メートルがもともと向いていた。休養明けの実績がないのと初めて背負う59キロが課題だが、大きく崩れることはないだろう。
夏の活躍馬ではマルカフェニックス。昨夏の未勝利戦から1600万下まで4連勝したのがすべて1200メートル、阪急杯で武幸四郎に乗り替わったのがケチのつき始めで5位入線降着、その後スランプが続いたが休養明け3走目の北九州記念でスリープレスナイトの2着と復調気配を示した。
同厩舎スリープレスナイトを物差しにするとアイビスSDが重賞初制覇のカノヤザクラも好勝負できる。スリープレスナイトの勝ったCBC賞では直線詰まりっぱなしで5着、スムーズなら差はなかったはず。
札幌のキーンランドCで16番人気レコード勝ちの9歳タニノマティーニは正攻法でキンシャサノキセキを破ったのだから無視していいものかどうか。阪神3勝、洋芝コースは得意だ。突然強い勝ち方をされると取捨に迷わされるが、札幌で一顧だにしなかった馬を今さら買わされるのも悔しい。
ジョリーダンスは昨年の安田記念3着馬。1200メートルのキャリアは1戦しかないが阪神コース4戦2勝2着1回。
新潟直千で馬場の悪い最内からカノヤザクラを追い詰めた3歳アポロドルチェは洋芝の適性不明だが上がり目はある。
◎ スズカフェニックス
○ マルカフェニックス
▲ カノヤザクラ
△ ジョリーダンス
△ アポロドルチェ
2008年09月13日 11:31| 個別ページ
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