ヤツ当たり!この馬が買い! - 樋口榮一
第123回 スプリンターズS/中山コースに実績ある新星ビービーガルダンが混戦に断
株式市場に半(弔?)鐘が鳴っている。日経平均の1万円割れがあってもおかしくないご時勢になった。逆に週明けの株価が急騰しても不思議はない。疑心暗鬼。2階で惰眠から覚めると、庭に灯油をぶんまかれていたというような按配。アメリカが75兆円投じたとして金融不安が払拭できるわけでもなかろう。どんな展開になるのか予測もつかない。
もっとも日計り売買を繰り返したり、馬券収支に一喜一憂する小者にとっては対岸の火事である。100人に1人の幸運をつかもうとあがくアホに金融恐慌はほとんど関係はない…といいたいところだが、だいぶ元手を溶かしてしまった。せめて競馬くらいは頑張りたい。アブク銭で成り立つJRAはいずれ火の粉をかぶらざるをえないだろう。倒れても公的資金の投入はない。全レース3連単発売の成果は知らないが、たぶん最後の悪あがき。売得金が低下したせいかオッズは南関東競馬のように乱高下する。わしらが張るカネのあるうちは生き延びてほしい。
あたまから縁起でもない話になったが、今週は秋のG1のオープニング。スプリンターズSにG1の価値があるかどうかはさておき、本命視された香港のセイクリッドキングダムが故障で回避したのでメンバーは日本馬ばかり、どんぐりの背比べで馬券妙味のあるレースになった。少なくともメイショウサムソンの凱旋門賞挑戦よりは興味深い。高松宮記念の上位馬をとるか、上がり馬スリープレスナイト、カノヤザクラの橋口勢かというのがポイント。有力馬だけでも5指に余る。
【スプリンターズステークス G1】
中山11R 2008年 10月5日(日)
サラ系3歳上/オープン/定量1200/芝

カノヤザクラはトライアルのセントウルSで高松宮記念馬ファイングレイン、3着馬スズカフェニックスなどを相手に楽勝した。これでアイビスSDに続き重賞連覇。後方大外から追い込み届かずというがさつな騎乗で敗れたCBC賞とは一変して好位追走から抜け出すという危なげないレース内容だった。実績馬が休養明けで動かなかったことはたしかだが3歳時と比べて力をつけてきている。いれ込み癖がなくなり気性の成長が感じられる。前走時の馬体をキープしていれば好勝負だろう。
CBC賞勝ちが同厩舎のスリープレスナイト。久々の芝だったが2番手追走から抜け出してカノヤザクラに先着した。その後56キロ背負ったハンデ戦の北九州記念を勝って4連勝、ダートも含めて1200メートルに限れば9戦8勝2着1回と崩れたことがない。脚質は先行差しと自在で、能力はカノヤザクラと甲乙つけがたい。
昨年のスプリンターズSの勝ち馬はかかり気味でぶちきれそうになりながら逃げ切った同世代牝馬のアストンマーチャンだが、橋口勢2騎の近況はこの馬や昨年の2着馬サンアディユをはるかに凌いでいる。
高松宮記念を勝ったファイングレインは、NHKマイルC2着後、骨折による休養期間が長く凡走を繰り返したが、今年に入ってスプリントを試したところ淀短距離S、シルクロードS、高松宮記念と3連勝した。この馬がスプリンターというより短距離実績のあったスズカフェニックスなどが不甲斐なかったという印象は残る。秋初戦のセントウルSはカノヤザクラの直後を追走したが59キロの斤量も響いて伸び切れず9着。斤量差、着差などと一叩きした変わり身を見込めば橋口勢と大きな差はなかろう。
キンシャサノキセキはファイングレインと同じ世代でNHKマイルCがロジック、ファイングレインに続く3着だった。豪州産で遅生まれ=晩生ということで期待が大きく、その後毎度のように人気になるが折り合いが難しく重賞など手が届きそうにない成績だったが、ファイングレイン同様1200メートルを使うようになって素質が開花した。挫石とか裂蹄とか泣きごとをいっていた高松宮記念は案に相違して究極の仕上がり、早めに動いたぶんファイングレインに交わされたが勝ちに等しい内容だった。その後相手に恵まれた函館スプリントSで初重賞勝ちしたが、断然人気の前走のキーンランドCは直線で行き場がなくなり脚を余した。たとえ不利があっても勝たなければいけない相手だったことはたしか。
スズカフェニックスもマイル路線からの転向組で相手は弱かったが昨年の高松宮記念を勝った。昨秋のスプリンターズSの惨敗はインフルエンザの影響、今年の高松宮記念は最内枠で出遅れ大外を回しての3着。秋初戦のセントウルSでも出遅れているので乗り手が悪いとばかりもいえない。今回は主戦の武豊がロンシャンでメイショウサムソンに騎乗するので横山典の手綱。前走は出遅れだけでなく鞍下から発汗が目立つような状態だったので万全な仕上げではなかった。決め手はあるがテンに行けないので1200向きかどうかははっきりしない。
ビービーガルダンは重賞初挑戦のキーンランドCで逃げてキンシャサノキセキに先着した。逃げ差し自在で中山1200メートルは2戦1勝2着1回。洋芝札幌で前々走が1分8秒3のレコード、前走は1分8秒0で走ったがタニノマティーニに差された。ここ2戦アンカツは確信犯的に逃げている。前半33秒台で逃げて34秒そこそこで上がってくるわけだから逃げても先行してもここで通用する。橋口2騎が中山実績がないだけにチャンスはある。
前走セントウルSで外から伸びて4着のジョリーダンス、函館スプリントSでキンシャサノキセキをクビ差まで追い詰めたトウショウカレッには注意が必要。
土曜日午後1時現在人気はスリープレスナイト(2.4倍)、キンシャサノキセキ(6.2倍)、カノヤザクラ(6.6倍)、スズカフェニックス(9.3倍)、ビービーガルダン(10.4倍)、ファイングレイン(10.6倍)の順番。この6頭に関していえばどの馬も似たような力だから配当の高いほうから買う手もある。
◎ ビービーガルダン
○ カノヤザクラ
▲ スリープレスナイト
△ キンシャサノキセキ
△ ジョリーダンス
2008年10月04日 15:16| 個別ページ
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