タバントーク - 根本敬
ラジオナマ番組ワンクール(12回)の初回を終えて思ふ事など
2ヶ月程前から、話が来て、打ち合わせも幾度かした。
総てこちらの自由になる番組である。
‥それは良くも悪くも。
第1回目は丁度ジョン・レノン生誕70年の日と重なり、自(おのず)と、ビートルズ・フィーチャアリング・ジョン・レノンを核に番組は構成される。
しかも初回ゲストは同盟の船橋英雄、即ち「幻の名盤解放同盟」によるJレノン特集である。
曲は当然レゲエオリジナル盤よろしく、モワッとした、鼻にツーンと来るジャマイカ盤アナログ、例えばレボルーションやら、天然サイケデリックな韓国GSのドントレットミーダウン、更に子供の頃にジョンを捨て、行方不明になるも、有名になった30歳になる頃のジョンの前に突然現われて長年に渡り、散々放置の挙げ句、小遣いせびるは、アップル勤務の女子事務員にジョンの実父を良いことに、結婚を迫り、二人もジョンの歳の離れた、新しい弟やら妹やらまで産ませた、放蕩親父のキング王者天皇チャンプ鑑として臆面なくとどめとして出した、「ジョンの実父のレコード」まで用意して‥。
とにかくこちらは、物腰は柔軟に見えても、真剣に番組に向かい合ったのだ。
そしたら、当日2時間前に入るも、しばらくして、スタッフの方が用意した針やカートリッジが使えないと急に言い出した。
そこで番組ブロデューサーが、針やカートリッジを買いに出かけた。
ナマ本番1時間前である。
その間に更に接続上の問題から、アナログ盤は放送無理だと言うことになった。
ならば今までの打ち合わせや番組の趣旨は一体何だったのかという話になる。
とにかくデジタルの予想外な強風乃至、歴史的趨勢に真向から、番組タイトルに倣えば、Don`t Pass Me Byされてしまったわけである。
しかし、局の都合なら不備やら因縁つけようと思えば話は簡単だ。
が、自分が一番今回、これが最も難敵だと感じたのは、番組担当者個々人は真面目で、素直でそもそも悪気の毛頭ない好人物達である事だ。
これは困る。‥つまり、本来「開始」以前、或いは「開始」と同時に悪態をつき、生本番早々から出演者が即時撤退しても然るべきところであり、番組担当、特に偉い奴が嫌な奴なら本来決行するところだろう。
「あとはそっちで勝手にやれよ!このバカ」と吐き捨てて。しかしそうも行かない‥。無理に気を自ら取り成す必要が二つある。
各種しがらみ、既に決まった、ゲストへの迷惑、視聴者への迷惑。
以上は解りやすい理由だろう。
だが、一番の困惑は明確な「敵」の不在。そこなのである。好人物であるスタッフに怒りをぶちまけ様と、暖簾に腕押しという面も明白だ。
不備に対する悪気かないのだから、そもそも。以下番組の件略。
それにしても、今回の番組に限らず、矛先を向けるべき「敵」の不明確/不明瞭/やら、はたまた、そもそも敵とする存在の「不在」‥。例え怒ろうと、根本的なところから発する「暖簾に腕押し」が近年本当に増えている。
力(りき)を入れる程、けつまずき、傷を負うのは自分である。
次回のゲストは都築響一さん。
ワンクール12回、穏便に終えられる事を祈るよりない、それも自分自身の内部の何某かに‥(根本敬)。
2010年11月09日 10:20
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